本が好き!ロゴ

閉じる

ぼーっとするための小さな旅だから、細かい予定はなしで

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • 今日もぼーっと行ってきます
  • by
  • 出版社:KADOKAWA
今日もぼーっと行ってきます
中島さんの小説は何冊も読んだことがあって、どの作品でも、人の心の移ろいやすさや、黒いものを感じることが多かったので、真面目な方というイメージがあったのですが、このエッセイを読んでみて、意外とおっちょこちょいなところや、食い意地が張っているところ、割と普通のおばさんモードも持っている方なのだということを発見しました。

スマホやらSNSやら、いつも何かに追っかけられている毎日から逃れて、ぼーっとする小さな旅に出かける中島さん。遠くまで出かけなくても、電車で日帰りができるくらいの距離へのおでかけってところが、とってもいいんです。

わたしは晴れの日に人の頭の間を縫って眺める梅より、雨天にそぼ濡れて色を濃くする梅を眺める方を好みます。(池上梅園にて)

晴れた日の梅園は人で一杯だれど、雨が降るととたんに誰も来なくて、美しい梅を独り占め!(編集者さんと一緒なので二人占めですね)、これなら、ぼーっと梅を見つめられます。

ぼーっとするためには、いくつかの重要な条件があることに気づいた。
1. 空間的な広さ
2. 人間が多すぎないこと
3. 疲れすぎないこと

ぼーっとしようとしに行ってるのに、予定を細かく立てて疲れちゃったら本末転倒です。行く先だけ決めて、そこで見つけた説明板を読んで「そうだったんだ~」って思うくらいがいいんですよ。でも、その内容からご自身の教養があふれ出て、違う所へ妄想が膨らむところが、さすが作家さんです。

野鳥公園、天文台、植物園、水族館、美術館。大山詣り、梅園、石の採掘場、などなど、ちょっと思い立ったらすぐに行けそうな場所で、のんびり「ぼーっと」する。近くを散歩して、地元のおいしいものを食べて、お土産を買って帰る。こういう小さな幸せを見つける旅を、わたしもマネしたくなりました。

#今日もぼーっと #NetGalleyJP

〇中島京子
小さいおうち
女中譚
夢見る帝国図書館
イトウの恋
ゴースト
かたづの!八戸・遠野の女大名「清心尼」
ムーンライト・イン
長いお別れ
ワンダーランドに卒業はない
小日向でお茶を
坂の中のまち
今日もぼーっと行ってきます
  • 本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
  • 掲載日:2026/02/14
投票する
投票するには、ログインしてください。

この書評の得票合計:20

読んで楽しい:2票
参考になる:18票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

    No Image

    コメントするには、ログインしてください。

    今日もぼーっと行ってきます の書評一覧

    取得中。。。