ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍



「ローマ亡き後の地中海世界」では5世紀から15世紀までの、西ローマ帝国滅亡後の地中海を挟んだ西欧とイスラムの攻防史が語られます。「パクス・ロマーナ」(ローマの平和)が失われた後の地中海世界のお話です。
塩野さんは1937年、東京生まれ。僕が初めて読んだのは中世~ルネサンス期のベネチア共和国を描いた「海…
本が好き! 1級
書評数:859 件
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1957年、仙台に生まれ、結婚後10年間世田谷に住み、その後20余年横浜に住み、現在は仙台在住。本を読んで、思ったことあれこれを書いていきます。
長年、化学メーカーの研究者でした。2019年から滋賀県で大学の教員になりましたが、2023年3月に退職し、10月からは故郷の仙台に戻りました。プロフィールの写真は還暦前に米国ピッツバーグの岡の上で撮ったものです。



「ローマ亡き後の地中海世界」では5世紀から15世紀までの、西ローマ帝国滅亡後の地中海を挟んだ西欧とイスラムの攻防史が語られます。「パクス・ロマーナ」(ローマの平和)が失われた後の地中海世界のお話です。
塩野さんは1937年、東京生まれ。僕が初めて読んだのは中世~ルネサンス期のベネチア共和国を描いた「海…




この本は、1964年、ニューギニアの西イリアンにある、標高2000mを超えるニューギニア高地で、石器時代の生活を続けているダニ族とモニ族の村に1カ月生活した際の記録を綴ったものです。
著者は1932年、信州の伊那谷生まれ、元新聞記者で社会派のルポライターとして有名ですが、僕は彼を優れ…




四季を追って山里の暮らしが描かれていますが、冬から早春の描写が素敵です。僕のイメージする岩手の山村の冬は乾いた雪がひっそりと降り積もり、音のない世界がどこまでも広がっている、それが絵から感じ取れます。
著者は1969年熊谷生まれ、盛岡在住のまんが家。 橋本愛さん主演で映画化されたというので、原作…



著者は1936年、京都府生まれの登山家。彼が月刊誌「山と渓谷」に1975年から3年間掲載したエッセイを単行本化したもの。絶版になっていたのが、今年、ヤマケイ文庫として出版されました。
この本の中身の一部は以前に読んだ記憶があるのですが、雑誌に掲載されたのは僕が大学生の頃で、まだ山登り…


![週刊朝日 2014年 9/19号 [雑誌]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51tTU7ZohoL._SL160_.jpg)
「僕はいつまでもロックンローラーで、イクスプローラー(探検家)なのさ」byロバート・プラント(元レッドツェッペリンのヴォーカル)
ロバート・プラントのインタビューが載っているというので、週刊朝日を買ってしまいました。 僕がレ…





古代ギリシャの哲学者の本を楽しみに読む人はあまりいないかも知れませんが・・・岩波文庫のエピクロスは薄いし、読みやすいし、共感できるし、時々考えさせられるし、お勧めです。
この本はエピクロスの弟子への手紙3通と、アフォリズムのような短い主要教説と断片から成っていますが、久…




著者はトリエステの坂道で、かつて詩人ウンベルト・サバが経営していた「ふたつの世界の書店」を探そうとする。著者は二つの世界のどちらかに属することを拒んだサバの生き方に心を惹かれたのだろうか?
須賀さんのエッセイの三冊目です。 この本の最初のエッセイは、詩人ウンベルト・サバを偲びつつアド…




この本は、「武士」という名誉ある人々を中心とした従来の戦国史ではなく、「さむらい」という、農民上がりの雑兵たちから見た、歴史に埋もれていた戦争と戦場の実態を掘り起こしたエポックメイキングな書物です。
藤木久志さんの戦国3部作の一冊目です。 この本は、「武士」という名誉ある階層の人々を中心とした…




1826年からの152年間、インド洋に浮かぶ絶海の孤島、ココス島に世にも奇妙な白人王国が存在した。
この本は敬愛する社会学者である鶴見良行さんの遺作となる書です。鶴見さんは東南アジアの近代~現代社会の…



目に見えない(ダーク)物質(マター)がこの宇宙には満ちており、それどころか化学で習うような普通の物質(元素)は宇宙の全質量の高々4%ほどしかない、というビックリな事実が明らかになったのは最近のことだ。
では全宇宙の残りの96%は何でできているかというと、23%がダークマターで、残りの73%はダークエネ…




「もとを洗えばネコの糞であったり、かびたチーズ、腐った魚のはらわたにすぎないものが、たがいにまざりあい、響きあって、私たちのあるかないかの体臭となり、人間同士をかぎりなくなつかしい存在にしている」
須賀さんのエッセイは二冊目です。 60年代のイタリアで出会った友人たちへの回想やミラノ、ペルー…




NHKの朝ドラ「あまちゃん」の放送が終わってもう10カ月になる。僕がNHKの朝ドラを続けて見るなんてこれまで一度もなかったと思うから、自分的にも「あまちゃん」はちょっとした事件だった。
それは無論ドラマが無類に面白かったからだが、同時に現在劇で久しぶりに正真正銘のトリックスターに出会っ…




「人間のだれもが、究極においては生きなければならない孤独と隣あわせで、人それぞれ自分自身の孤独を確立しないかぎり、人生は始まらないということを、すくなくとも私は、ながいこと理解できないでいた。」
著者は1929年生まれ。私の母と同年代です。1960年から1971年までミラノに住み、夫のペッピーノ…



お話は17世紀の北イタリアはパレルモで、アマティ、グアルネリ、ストラディバリといった名工たちが優れたヴァイオリンを作り始めた頃に遡る、幻のバイオリン達を探索する現在のヴァイオリン職人の物語。
初めての献本に対する書評です。 僕は10代にはミステリーを読み漁り、コナン・ドイルからエラリー・ク…



六つの短編に六人の先生が出てくる。生徒が語り手だったり、逆の場合もある。学校での、あるいは学校を離れた後での、教師と生徒の関係性の物語り。 先生の言葉「keep on rolling! ロールし続けなさい!」
大学院を出てから30年、学校と呼ばれる所から縁が切れて大分時間が経ち、私がだれか特定の先生のことを思…



最近TVドラマの台詞で、小泉今日子さんが「若者よ。荒野をめざせ!」というのを聞いて、この本を思い出しました。
この本は22年前の米国で、大学を卒業したてのある若者がアラスカの荒野にヒッチハイクで入り、その後遺体…




最後の章で著者はもう一度渡りについて考える。 「生物は帰りたい場所へ渡る。・・・本来自分が属しているはずの場所。・・・たとえそこが今生では行ったことのない場所であっても。」
私が読む、梨木さんの2冊目の著作です。 これは梨木さんの鳥の渡りを巡る4年間のフィールドワーク…



懐かしい感じがするのは実際そこで生活していたからではあるが、再開発によって町はすっかり変わってしまったと聞くからでもある。 これは一昔前の下北沢の雰囲気を閉じ込めたタイムカプセルのような小説である。
作者の藤谷治さんは昭和38年生まれなので、私の奥さんと同い年で、東京生まれなのも奥さんと同じだ。 …




このエッセイ集のテーマは最初のエッセイの表題「向こう側とこちら側、そしてどちらでもない場所」に端的に表されていると思うが、要するに人間社会が作り出したボーダー(境界、境界線)についての思索らしい。
梨木香歩さんのエッセイ集「ぐるりのこと」を新潮文庫で読んだ。 これまで梨木さんの名前は映画「西…