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書店を守れ!は自分を鼓舞するための言葉

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • 書店を守れ! (祥伝社新書)【Kindle】
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  • 出版社:祥伝社
書店を守れ! (祥伝社新書)【Kindle】
今村翔吾氏が積極的にやっていることは存じていたが、具体的に考えでやっているのかを知らなかった。なので、この『書店を守れ!』でどんなことを言っているのだろうと思って、立ち読みしたら、冒頭に惹かれて購入した。安易な兼業論、縮小規模論ではなく、本屋としてどうやって経営を持続していくか、ということを、楽観に陥ることなく書いておられた。ただ、未来は必ずしも明るくない。

よくわかっていなかったのは、図書館流通センター(TRC)の役割だった。図書館向け資料の選書・納入・装備を一手に担うTRCは、それまで図書館が一般書店から購入していたものを奪ったということで、恨まれることにもなった。そしてまた、図書館と書店も、新刊本の「複本」をめぐって対立関係にあることを知った。こうした、書籍をめぐる、綱引きとパイの奪いあいがあったことをあまり知らなかった。基本的に図書館で予約して待つくらいなら、買ってしまうことが多いからだ。

実際の書店経営にまつわる問題も、この本で知れた。先日読んだ、本が読めない人たち、のように、長い文章がそもそも読めなくなっているのではないか、という問いまでは降りてはいってなかったけれども、今村氏がすでに現状が、大阪夏の陣レベルである、ということを認識しながら、それでもなお、やれることをやろうとしていることに、心をうたれた。

要するに、専門性の枠にこだわったり、自分の仕事はここまでなんで、と閉じこもるのではなく、知らないことでもどんどん学んで実行していく気概が必要なのではないか、というメッセージとして理解した。何かをやろうとしても「専門家を呼んだほうがいいですよ」と金もないしツテもないのに、そうやって逃げようとするウチの先輩にきかせてやりたい。
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  • 掲載日:2026/03/27
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この書評へのコメント

  1. 風竜胆2026-03-28 01:59

    昔は、バスや電車に乗ると本を読んでいる人が結構いましたが、今はほとんどスマホをのぞき込んでいますね。何か読んでいればまだいいのですが、ゲームをしている人も多いようで・・・。これは日本人をバカばかりにしようという某国の陰謀ではないかと思っていますww 冗談はさておき、繁華街には5~6件あった書店も、だいぶ前にとうとう0件になりました。住んでいる近くにもまったくなくなったし、本好きとしてはさみしい限りです。一応政令指定都市なんですが、こんな状況です。もうネット書店が唯一の便りです。楽天ブックスは図書カードが使えるので助かっています。(ただし3枚まで)

  2. 城戸和2026-03-28 21:00

    風竜胆さん コメントありがとうございます。本を読んでる人は確かに今日みても全然いないですね。もう町の本屋さんって、ほとんどなくなっちゃいましたね。昔は、そこでマンガを買ったり、ちょっとエッチな本を買ったりと、大人になるにつれて、買う本も変わっていったんですけどね。。。今は駅中か、デパートの上階か、くらいなもので、それだとちょっと疲れてるときは、寄らずに帰っちゃいますしね。なかなか厳しい世の中になりました。そういえば、私、昔シミルボンでご一緒させていただいた者です。ご挨拶がおそくなって申し訳ありません。お元気そうでなによりです。

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