前巻で、戦いながら東京を目指すデス・ゲーム(蠱毒)に参加した愁二郎。守っていた双葉を義兄弟の三助にさらわれ、その後を追っていた。三助は京八流の奥義、「禄存(ろくぞん)」を体得している。信じられないほど遠くの音を聴き、自分の足音も消せる。
その三助は戦人塚(せんにんづか)という場所で愁二郎を待っている。
京八流を学んだ8人の義兄弟は、互いに戦って生き残った一人が8つの奥義すべてを受け継ぐことになっている。愁二郎はそれが嫌で逃げたが、その場合、幻刀斎という剣の達人が逃げた者を殺しに来ることになっている。事実、義兄弟の一人、七弥(しちや)は幻刀斎に斬られた。
三助は奥義の継承争いを一気に終わらせようとして、義兄弟を戦人塚に集めた。彩八(いろは)、四蔵(しくら)、甚六も集まってきた。しかし、そこに幻刀斎が現れる。京八流を極めた5人でさえ勝てそうにない相手である。
そうしている間にも蠱毒は続いていく。響陣と再会した愁二郎たちはこの蠱毒の裏に警視局がいるらしいことに気づく。愁二郎はこの状況を脱するべく、大久保利通に蠱毒のことを知らせようとする。
その後も難敵が次々と現れ、愁二郎たちと戦うことになる。銃を持った男もいれば、一時的に助けてくれた女戦士もいた。
そんな道中で、強敵が現れた。ギルバートという大柄で怪力のイギリス人である。剣術にも長けている。こんな中を愁二郎たちは生き残れるのか。
そして、蠱毒の黒幕も明らかになる。
術のすべてを駆使した戦いが満載で、エンターテインメントとして十分に楽しめた。「人」の巻にも期待したい。
イクサガミ 天
イクサガミ 人
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