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献本書評
休蔵さん
休蔵
レビュアー:
採用試験時の面接官に必要なスキルを学ぶ本かと思いきや、面接を受ける側にとっても重要なスキルでした。
 採用試験時の面接官の一員に従事している同期は、「気が重い」とよくこぼす。
 もちろん、会社の将来のためと張り切るところはあるそうだが、双方にとってマイナスになりかねない責任の一端を負うという心持ちが強くなるのだという。
 自分がそんな重要な立場になる可能性は相当に低いと思うが、それでも「人を見抜く力」は大切であろう。
 
 本書は3つの章からなる。
 第1章 自分を見抜く
 第2章 人を見抜く
 第3章 組織を見抜く
 全体ととおして重視されていたのは、思い込みにとらわれずにニュートラルな視点で対峙するということ。
 
 ニュートラルな視点で対峙するためには まず自身を思い込みから解放することが肝要と説く。
 思い込みは人を見抜くときの判断を曇らせる。
 学歴が高い=仕事ができる、わけではないことはわかりやすいが、この思い込みにはとらわれがちではないだろうか。
 このように思い込みから自身を解放させる方法を具体的に示すところから本書は紹介する。
 なにより大切なことは自身が満たされた心を持つこと。
 そのための具体的な方法を3つ示す。
 1 瞑想
 2 内観
 3 「好きなことをとことんやりぬく」こと
 自身が満たされて不平不満がないことが、他者をきちんと見抜くことに繋がる。
 そういう観点から本書ではまず自分を見抜く方法を第1章に据えている。

 そして、第2章では面接など他者と接する機会において、人を見抜くための方法を解説する。
 しかも、具体的な質問の文案まで提示してくれていて、初めて面接官を務める人に便利に使えると考える。
 同時に自身が面接を受ける時、面接官の真意を見抜く技術を身につけることができるはず。

 そもそも就職や転職は会社に選んでもらうだけの舞台ではあるまい。
 社会の経済状況により、日本の就職環境は大きく変転してきた。
 売り手市場のバブル期の後には就職氷河期が到来し、いまはまた新卒者の厚遇をうたう企業が数多あるようだ。
 就職氷河期世代はすっかり取り残された状況であるにも関わらず、すっかり好景気のような雰囲気に白けてしまう。
 就職氷河期の世代は選んでもらうことが重要で、必死に就職活動をしてきた。
 エントリー3桁は当たり前だった。
 今の世代は企業を選択することができる。
 それはありがたい機会として享受すべきで、だからこそ組織をしっかり見抜く力を自身で身に着ける必要があると考える。
 企業側が好条件で迫ってくる今の時代だからこそ、組織を見抜く力が求められているはずだし、そのためには人を見抜く力が重要。
 そして己を知れば百戦やっても負けはしまい。 
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休蔵
休蔵 さん本が好き!1級(書評数:451 件)

 ここに参加するようになって、読書の幅が広がったように思います。
 それでも、まだ偏り気味。
 いろんな人の書評を参考に、もっと幅広い読書を楽しみたい! 

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