共和国における動物: フランス革命と動物の権利の起源 1789-1802年 (叢書・ウニベルシタス 1183)




フランス革命の恐怖政治の後には総裁政府が成立し、政府機関である国立学士院が動物虐待に関する論文を募集した。現存する27本の論文を切り口に人間の倫理観、平等性の議論に踏み込んでゆく。
こちらも朝日新聞の書評で知った本である。 とても変わった題名だが、これは以下の事情による。18…

本が好き! 1級
書評数:1688 件
得票数:37723 票
神奈川県に住むサラリーマン(技術者)でしたが24年2月に会社を退職して今は無職です。
読書歴は大学の頃に遡ります。粗筋や感想をメモするようになりましたのはここ10年程ですので、若い頃に読んだ作品を再読した投稿が多いです。元々海外純文学と推理小説、そして海外の歴史小説が自分の好きな分野でした。しかし、最近は、文明論、科学ノンフィクション、音楽などにも興味が広がってきました。投稿するからには評価出来ない作品もきっちりと読もうと心掛けています。どうかよろしくお願い致します。




フランス革命の恐怖政治の後には総裁政府が成立し、政府機関である国立学士院が動物虐待に関する論文を募集した。現存する27本の論文を切り口に人間の倫理観、平等性の議論に踏み込んでゆく。
こちらも朝日新聞の書評で知った本である。 とても変わった題名だが、これは以下の事情による。18…




山岳ガイドである著者は、単独で御嶽山に下見に行き、偶然、噴火に遭って、命がけの避難に成功した。当事者として、生死を分けた要因を考察し、そこから得られる教訓を書いた本である。
ここ数年、一緒に登山をするようになった同級生から勧められた本である。 著者は山岳ガイドで201…





運動生理学の観点から、疲れない登山、自分のレベルに合った登山とを具体的に指南した本。登山は事前準備が重要で、多くの人は実践している有酸素運動の他、筋トレ、バランス能力を鍛えることも推奨している。
独醒書屋さんの 書評 を読んで手にした本。良い本のご紹介ありがとうございました。 自分は、会社…



マダガスカルには16世紀、王を自称する者はいるが、比較的平等な社会が存在しそれは海賊が先住民に影響して作られた国だという。著者はそれがヨーロッパに伝わり啓蒙思想の元となったというのだが・・。
こちらも朝日新聞の書評で知った本。グレーバーは 「万物の黎明」 で知った著者だが、こちらの方が先に書…





たかが「土」されど「土」。ありふれている筈の土が地球に誕生した奇跡を解説する本。
こちらも朝日新聞の書評で知った本。数年前に 「土と内臓」 という本を読んだが、その本でも微生物と植物…



霊長類研究者の山極氏とシジュウカラ研究者の鈴木氏の対談。人間も動物も言語だけではなく身振りや視線でコミュニケーションを図ってきたが、人間のそれは最近は文字偏重となり、問題があるのではないかという。
くにたちきちさんの 書評 を読んで手にした本である。面白い本のご紹介ありがとうございました。 …





動物の色々な感覚について述べた本。中には人間には全く備わっていない感覚もある。そして動物がその感覚で世界をどんな風に掴んでいるのか、人間は決して知ることはできないという。
こちらも朝日新聞の書評で知った本である。 生物学者・ユクスキュルが提唱した環世界の概念はドゥ・ヴァ…





クジラが鳴くことは最近、よく知られてきたが、本書では海洋生物全般が「鳴く」ことを説明している。海は沈黙の世界ではなかった。そして人間は、そこでも騒音をまき散らし生態系を乱している。
こちらも朝日新聞の書評で知った本である。子供の頃に見たクストーの「沈黙の世界」は海の中を映像で再現す…





小さなハチにも心(感情ではなく思考/記憶/認識など)があるということを様々な観点から分析した本。著者の研究対象であるハチへの愛情も感じられる。
本書は朝日新聞の書評で知った本である。 まず、題名について扉に日本語版編集部の断り書きがある。…



ほら男爵の冒険話を五編。全てがそんな筈はない、という馬鹿馬鹿しい話ではあるが、それ故笑える話ばかりでもある。
ほら男爵として有名な「ミュンヒハウゼン男爵の冒険」の全訳である。先日、星新一がミュンヒハウゼン男爵の…

ヴィクトリア朝研究者による名探偵ホームズの著者、コナン・ドイルの評伝。彼の文才には否定的で、せいぜい連載物の作者が良い所、人を信じ易い一方で思い込んだら譲らず、それ故、種々のトラブルを起こしたと厳しい
著者のピアソールはヴィクトリア朝の研究者とのこと。それ故か、ドイルの評伝でありながら、ドイルの生きた…




太宰治が出版社の依頼で生まれ故郷の津軽各地を旅する見聞録。実際には、旅と共に自分の人生を振り返っているように見える。戦時中の旅なのに戦争色が薄い点も特徴的である。
こちらも 「やりなおし世界文学」 の中の一冊。太宰治の名はもちろん知っているが自分が読んだことがある…




賭けで身を持ち崩した将軍に彼の子供の家庭教師として仕える私。賭けに溺れ破滅してゆく人間を沢山見て来た。私はある晩、恋人のためにルーレットで金を賭け大勝し、恋より賭けへの興味が勝っていることに気付く。
ドストエフスキーが自身の賭博と恋愛の体験を元に書いた小説。 舞台はルーレテンブルグと言う架空の…




ブラックウッド家の姉妹は、村人に嫌われ白眼視されていた。姉が殺人の容疑者となって無罪を言い渡されたのに村人はそれを信じないからだ。姉妹は孤独ながらも楽しい生活をしていた。だがそこに干渉する輩が絡む。
こちらも 「やりなおし世界文学」 の一冊。本書の書評はこのサイトで読ませてもらっているものの、最近読…



日本人シャーロッキアンの論文集。作品そのものから背景を分析したものまで多数あるが、やはり作品を分析したものが面白い
編著者の小林司氏、東山あかね氏は夫婦でふたりともシャーロッキアンとしても有名である。私は、彼らの名を…



ロンドンで解雇された主人公ジョウゼフ・アンドルーズは、師と仰ぐ副牧師アダムズ、恋人のファニーと前途多難な旅を終えて村に戻った。しかし、様々な困難がジョウゼフとファニーの結婚を阻む。
ジョウゼフはすこぶる美男で性質も良い下僕だった。彼の雇用主だったサー・トマス・ブービーとその妻が田舎…



ジョウゼフ・アンドルーズは見た目も心も綺麗な男だった。雇い主の未亡人に懸想され、拒絶したことから屋敷を追い出され、元の村に戻ろうとしたが途中で師匠格のアダムズ牧師と出会ったことで珍道中を演じる。
本書は、小説の父と言われるフィールディングの小説の第一作である(それまで戯曲は多数書いていた)。フィ…


バンクス家に子守としてやってきたメアリー・ポピンズ。彼女は無愛想な子守だった。バンクス家の子どもジェインとマイケルがメアリーによって体験させられるファンタジーな冒険物語。
こちらも 「やりなおし世界文学」 の一冊で、題名だけは知っている作品である。 メアリー・ポピン…


新教徒で田舎貴族のベルナールは、パリに出て来て、宮廷一の美女に惚れられる。だが、彼女と楽しい時を過ごすのも束の間。サン・バルテルミーの虐殺が始まる。
「カルメン」 で有名なプロスペル・メリメのサン・バルテルミーの虐殺を題材にした歴史小説。解説を読む…




古代の王は樹木霊として超自然的な力を持ち、植物の成長・収穫に大きな影響を持った。そんな王が、何故、殺されねばならなかったのか理由が解き明かされる。
文化人類学の分野で最も有名な書物・金枝篇の下巻。金枝篇は以下の掟の謎を巡る問いかけの旅である。 …