「やりたいことが見つかる」というタイトルに惹かれて読んだのですが、結論を言ってしまえば「それは自分で考えなさい」ということでした。
とはいえ、「やりたいこと(自分の存在意義)」を考える良い機会にはなります。それに“道に迷った末にたどり着いたミステリアスなカフェ”という設定により、自己啓発本という硬いジャンルの割には気楽に読めます。
仕事に行き詰まって1週間の休暇を取ったジョンは高速道路の渋滞に巻き込まれ、当てなく一般道を彷徨ったあと、一軒のカフェにたどり着きます。メニューにはこんなメッセージ(質問)が書いてありました。
あなたはなぜここにいるのか?
あなたは死を恐れるか?
あなたは満たされているか?
変なカフェだと思いましたが、店のケイシー、そしてマイクと話しているうちに「自分はやりたいことをしているのだろうか?」と疑問に思うように。
「お金を得るために好きでもない仕事をする。そうして得られたお金はストレス発散のために消費に使われる。それって、本当にやりたかったことなの?」と問われて、自分は何がしたいのかを真剣に考えるようになります。
そう、「考えることに意義がある」のです。
そこが出発点で、さらに行動に変化が現れるかもしれないし、少なくとも今までとは違った見かたができるようになれば一歩前進と言えます。
世界45カ国で翻訳出版され累計500万部を販売したベストセラーという触れ込みですが、私の心には響きませんでした。欧米はロジカル思考で「言語化することに意味がある」っていう文化だから、モヤモヤしたものをハッキリさせることに価値があるのでしょう。
でも日本人的には感覚的にわかっていれば十分なので、これを読んでも背中を押される感じにはなりませんでした。


- 掲載日:2026/02/19
この書評へのコメント