教養としての「異文化理解」




外国人と円滑にコミュニケーションを取るには、相手の国の文化やコミュニケーション術を理解すると同時に、自国の文化や話し方の理解も必要であると考え、そのためのキー・コンピテンシーを養うことを求めています。
この本でいう「キー・コンピテンシー」とは、3つのカテゴリーで構成されています。それは①自律的な活動、…

本が好き! 1級
書評数:780 件
得票数:15509 票
後期高齢者の立場から読んだ本を取り上げます。主な興味は、保健・医療・介護の分野ですが、他の分野も少しは読みます。でも、寄る年波には勝てず、スローペースです。画像は、誕生月の花「紫陽花」で、「七変化」ともいいます。ようやく、700冊を達成しました。




外国人と円滑にコミュニケーションを取るには、相手の国の文化やコミュニケーション術を理解すると同時に、自国の文化や話し方の理解も必要であると考え、そのためのキー・コンピテンシーを養うことを求めています。
この本でいう「キー・コンピテンシー」とは、3つのカテゴリーで構成されています。それは①自律的な活動、…




土佐の中村で、明治4(1871)年に生まれ、同44(1911)年に,刑死を遂げた、幸徳秋水の生涯は、明治という時代とほぼ重なり、その生涯を、社会主義者として生きたというのが、この本の著者の評価です。
秋水は、18歳の時に中江兆民と出会い、その学僕として薫陶を受け、その奨めに応じて「自由新聞」の記者と…




町の本屋がなくなっている。「本が好き」「本屋好き」的な視点から取材をした本や、個性的な書店を取り上げた雑誌の特集に対し、「普通の書店」の現状と消失した背景などを掘り下げて書いたのが、この本のようです。
この本で取り上げているのは、新品の書籍・雑誌を扱っている「新刊書店」ですが、その中でも「町の本屋」で…



「体育嫌い」の原因は何か?また、その解決策は?
この本のはじめには、次のような「体育嫌い」たちの声が並んでいます。 「体育はほかの教科よりも、…



リスキリングとは、日本人のの給料が上がらないのは、スキルアップが足りないからで、欧米のような技能底上げの仕組みを用意し、稼げる技術を身につけ、給料を上げようという考えが基本にあると筆者は言っています。
昨今の政府が「人への投資」という名で進めている政策は、もっと努力しよう、頑張ろうと国民に求めています…



古典落語には、葬式を題材にした噺が数多く、人が死ぬことを「おめでたくなった」といい、骸骨も踊り出し、墓場では幽霊が出没、焼場や埋め墓を舞台にした話がしばしば登場しているそうです。その一端を一席・・・
この本は、第一部に「江戸落語編」、第二部に「上方落語編」の二部構成となっていて、それぞれの特色をその…



筆者は、1969年モンゴル生まれ。北京大学卒業後、1989年来日、国立民族学博物館、総合研究大学院大学で文化人類学を研究し、現在は静岡大学人文社会学部教授。第14回司馬遼太郎賞を授賞しているそうです。
筆者は、モンゴル出身なので、ウラル・アルタイ語の分枝であるモンゴル語と同じアルタイ語群にある日本語に…



「古き良きアメリカ」を取り戻すべく、さまざまなマイノリティを描いた絵本が、保守派の人々によって、禁書され続けているのだそうです。年間4千冊が図書館から消されているというのは、どの分野のどんな本なのか?
この本の内容は次の通りです。それは、禁書の対象になっている分野です。( )内は主な項目です。 …




2020~23年のコロナ禍によって、対面での事業を中心に活動し、それが強みであった公民館にとって、どのように変化したかを「公民館学会」のコロナプロジェクト研究でつながった、有志がまとめたレポートです。
この本の内容は次の通りです。( )内は、Q数と主な項目です。 第1部 ポストコロナ時代の地域と…




「日本復活の大チャンスが到来した」という筆者の考えを繙いてみると、それは「東西冷戦後の世界秩序を支えてきた「新自由主義」が崩壊し、勝者と敗者がひっくり返る」ことだそうです。一体、どういうことなのか?
筆者の仕事は、「ヘッジファンドをはじめとするプロの資産運用者に助言をするコンサルタント」だそうですが…




80年前の論文で報告されていた、孤立したアリは、寿命が短いという「アリの不思議な世界」を再現するために、アリの行動解析を、二次元バーコードを使って行い、その結果、見えてきたアリの生態を描いています。
1944年に、フランスのGrasseらは、アリやハチ、シロアリといった複数の社会性昆虫の労働階級(働…



筆者は、これまで50カ国もの国や地域を歩いて取材してきたそうですが、その中で、「日本」と出会った12の国々を取り上げて、紹介しています。
この本の内容は、次の通りです。( )内は、紹介されているエピソードで、*は、私が訪れた国です。 …




数多くの、多和田葉子の作品から、日本語作品に限定して、ジャンルも中・長編小説に限って十作品を選び、筆者なりの視座で言語化したのが本書だそうですが、400頁を超える大冊です。
この本で取り上げている、多和田葉子の作品は次の10編です。( )内は、初出誌・発行年などです。 …




「コロナ禍によってもたらされた傷を書きとめ、未来へと紡ぐ、暗中模索する人文学の、いまひとたびの挑戦」をしようと、13人の研究者が2020年秋より月に一度、三年半にわたって開いた研究会の記録です。
この本は、京都大学人文科学研究所が主体となって開催された研究会の報告書です。執筆者は、人文研:6名、…




「大阪・関西万博」が会期のなかばを過ぎましたが、万博開催は「人類の英知」を示そうとしているのか、それとも「維新の夢の跡」なのか、開催の直前に出されたこの本には、その「深層(真相?)」を描いています。
この本の内容は、次の通りです。 はじめに 第1章 維新混迷 第2章 膨らみ続けた経費 第…



「介護保険法」が施行後25年、現場では経験値が上がり、スキルアップし、人材が育った。しかし、2024年に、訪問介護の報酬減額がされたのを制度の危機と捉えて開かれた、マラソンシンポジウムの記録集です。
この本は、つぎの三部で構成されています。( )内はそれぞれの部の章の項目とその筆者・職名です。 …




筆者は、一橋大学経済学部を卒業後、宮崎大学医学部を卒業して、医師となり、北海道・夕張市立診療所に医師として勤務ののち、所長となり、現在は、鹿児島県で研究・執筆・診療を中心に活動しているのだそうです。
筆者は、医師になってから、臨床研修が終わって直ぐに、夕張市立診療所に勤務します。そして、数年後に、そ…




「老の果実」とは「それまで、貯えられた〈知〉が〈老い〉を豊かなものに変えていく可能性」であり、個人のウェルビーイングが、社会や環境がそのような状態を達成することにより、実現することだと筆者はいいます。
この本で、筆者が考えた「ちいさな社会」とは、顔が見える親密な関係を基本として、具体的な想像力が及ぶ範…



祖父の代から、約90年にわたり、大田区で中規模病院を運営してきた、3代目の病院長が語る、地域医療のリアルな姿です。筆者は、今の民間中小病院の実情を明らかにした上で、2040年の未来図を予測しています。
もともと脳神経外科医であった筆者が、父親から病院長を引き継いでから33年たち、あと5年後の2030年…



博物館に収蔵されている、各種の標本は、来館者の心踊らせる展示物としての役割だけでなく「自然史研究」に大きく役立ち、分類学や地域の生物相の解明などに用いられ、近年ではDNAによる研究にも寄与している。
この本は、次の2部により構成されています。 第1部 標本から過去を知り、未来を予測する …