ぼくらの なまえは ぐりと ぐら
このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら
日本で一番有名な絵本の中のネコが「100万回生きたねこ」だとしたら、一番有名な絵本の野ねずみはきっとこの2匹、青い帽子・青い服の「ぐり」と、赤い帽子・赤い服の「ぐら」でしょう。
『ぐりとぐら』に出てくる「かすてら」が食べたいなぁ・・・と思った子、そしてかつての子どもはきっと多いはず。
最もよく読まれているのは1作目でしょうが、「ぐりとぐら」は実はシリーズもので、ぐりとぐらは、あるときは遠足に行き、あるときはお掃除をし、あるときは海水浴もしています。どれも楽しいお話です。
この本は、そんなぐりとぐらのところにやってきた謎のお客さまのお話です。
表紙からわかるように、季節は「冬」。これは、モミの木ですね。そう、クリスマスです。
森で雪合戦をして遊んでいたぐりとぐらは、とっても大きな足跡を見つけます。
2匹は、誰の足跡だろう?と不思議に思い、足跡の先をたどってみることにしました。
すると・・・。
途中で誰もが気付くように、どうもおきゃくさまはクリスマスにはつきものの「あの人」のようなのですが、最後まで、「あの人」の名前は出てきません。
おきゃくさまはぐりとぐらにとってもすてきな贈り物をし、急いでまた出かけていきます。
外は雪景色ですが、あまい香りとともにほっこりと温かな気持ちになる、クリスマスにぴったりの1冊です。
*ぐりとぐらシリーズの2冊目で、初版は1967年です。もう少し後の自分が子どもの頃、ケーキもサンタさんもごく普通にクリスマスのものでしたから、初版当時、サンタさんはすでに定着していたのでしょうね。
少しぐぐってみたら、日本で最初にサンタクロースが紹介されたのは、1900年とのこと。しかし、その名は
『さんたくろう』! 三田九郎と書くようですw
いずれにせよ、冬の夜のおきゃくさまが幸せを運んでくれるというのは夢があるお話ですね☆
*
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