あまたの星、宝冠のごとく
愛に殉じた女性の宝冠
本書が日本で出版されたティプトリーJr.作品の最新にして最後である。 タイトルが様々な意味で眩しく…
本が好き! 1級
書評数:108 件
得票数:1637 票
あらすじ紹介よりも「感じたこと」を大切に書いています。
SF・ファンタジー・ミステリ好き。
ブログに載せた記事の中から、厳選した本の紹介をしていきます。
Blog【ちった図書室-Cittagazze】
愛に殉じた女性の宝冠
本書が日本で出版されたティプトリーJr.作品の最新にして最後である。 タイトルが様々な意味で眩しく…
「神」とはどんな存在なのか?なぜ、人は殺すのか?人間の“獣性”が顔を出す時、ストッパーになるのはなんだろう?
知りたかったことがある。 “神”を信じる人は、この「革命」をどう思っていたのか。 どうして暴徒と…
ロボットが殺人を犯す!「人間的とは何か?」アラン・チューリングが提起した問題は続いている。
以前読んだ時とは、ずいぶん受け取り方が違っていて我ながら驚いた。 まだまだ未来の話……として受け取…
「冬眠」だって楽しんじゃえ!ムーミンの願い事がとびきりチャーミング!
おお、三作目にして遂に「たのしい」がきた! きっと、ムーミンママが、あの紅白幕のような、それで…
現代のバベルの塔で繰り広げられるのは、どこまでも純粋な愛と恐怖の物語。読後はミュージカルもより深みが増す。
まずは、“歴史家、ガストン・ルルー”による「序文」から幕が開く。 語られるのは「純粋な愛と恐怖」の…
優美さと恐怖のバランスの妙!違和感、恐怖、愛情、祈り。その視点の移動が白眉だ。
面白い! ブラム・ストーカーが放つ、ケレン味たっぷりの構成に心が躍る。 そして恐怖のなかに優美さ…
ため息だって、悪くない。
少し心がアンバランスになるとき。 ため息が、ひとつ、ふたつ……。 ああ、良くないな。 でも…
ヨハネになりたかった、ユダたちの物語
「天の栄光のかけらが地上に迷い込んだのだね。天の国には栄光がいっぱいだ。 だから、どんどんあふ…
出会うのは、きっとお互いの心と体が丁度良い時。
“僕”の前に現れた、人差し指サイズの王様。 名前は十二月王二世。 好物はクマの形をしたグミキャン…
想像と現実の間に存在する国の物語。そのどちらにも、シビアと美しさ、希望がある。
この地球上に「ある」けれど、「ない」オルシニア。 オルシニア国はル=グウィンと読者の想像のなかにだ…
画家は、武器の代わりに筆をとった。
作者の「伝えたい!」という熱量の多さが真っ直ぐに伝わってくる。 「伝えなければ」という想いも。 …
「彼」は職人の家に生まれただけだった…。漫画『イノサン』『イノサン Rouge』の出典。
あの人は鳩です。獅子ではありません。あの人は金髪の白い小さな花です。毒草ではありません。 鳩や花…
火星で故郷を想う時、人は何を鞄に詰め込むのだろう。火星に移住した地球人をノスタルジックに描く名作。
人類が火星へ行く。 そんな事が現実的に論じられるようになってきた。 私としては人類が月に立ったと…
原住民と移民は理解し合えるのか?分からなくても「愛」は生まれる。
<ハイニッシュ・ユニヴァース>第二作。 舞台はガンマ・ドラコニス第二惑星。 忘れられ、テクノ…
「読む映画」として描かれる、人魚と愛の物語。
さすが、岩井俊二監督作品。 「読む映画」という形容がふさわしいだろう。 数年ぶりの再読だった…
空を見上げて、見る夢は。
なんて素敵なタイトル! そう思って手に取ったけれど、そこはフレドリック・ブラウン。 人間くさい。…
ちょいと一服しながら、子供の頃に感じたような「理不尽さ」を思い出してみませんか?
数年ぶりの再読だが、少々印象が違ったのは「不思議慣れ」してしまったからかもしれない。 初めて手に取…
生命の鼓動はドラムの音。愛する心は軋む音。映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の原作
「おれたちみたいのが いちいち人を好きになってちゃ、たまらねえじゃねえか……」 …
「遠足は家に帰るまでが遠足です。計画性をもって行動しましょう」……さもないと……。
アイデア先行で中身はそれほどでもないのかな~、なんて思ってました。 うわあ、ごめんなさい!面白かっ…
SFとファンタジーの狭間で、愛を叫ぶ。
<ハイニッシュ・ユニヴァース>第一作。 同シリーズの『闇の左手』や『所有せざる人々』を読んだ経…