クレイヴン4作目、 『ボダニスト』から『ストーンサークル』『ブラックサマー』『キューレター』……やっと『デス・チェアー』まで追いつきました。
前作でも鼻面を掴まれて引っぱり廻された感が有りますが、相変わらずのティリーにファンとしては大満足。今回は文庫版で700ページ余り、ハヤカワは文庫の「国書〇行会」を目指すつもりなのか……
「オッ!これが事件の真相か!」と思っても栞はまだ本の真ん中辺り……気を緩めることが出来ない……
例によって冒頭でいきなり歴代J・ボンド俳優のマスクを着けた金庫破りの集団が登場し、何が起きるんだろうとページをめくると、いきなりショーン・コネリーがティモシー・ダルトンを殺してしまう。(いやそうだよ、ボンドと言えばショーン・コネリー、ダルトンなんて……)そして3年後、世界のBIGが集まる重要会議が開かれるカンブリアの私設売春宿で、会議のヘリのチャーター会社の経営者兼パイロットが殺されるが、捜査に入ろうとしたポーとティリーはいきなり謎の組織に拉致される。
しかし、正体をMI5と察したポーは慌てず(騒ぐんだけどね……)逆にこの官僚スパイ組織を手玉にとる。この古典的スパイ組織から、無理矢理ハンナ・フィンチという御邪魔虫を押し付けられる。
三円前の金庫内の殺人と、ヘリ・パイロット殺人の現場に共通する遺留品(ラットの置物)が判明し、これを結ぶ15年前のアフガンでのテロ、その関りを解き明かそうと前作から登場したFBIのメロディー・リーの協力を得るが、何故かせっせと妨害してくるMI5のアラステア・ロックとハンナ・フィンチ。
(その根本的理由はさいごの方で解る)話は右へ左へ読み手はガンガン振り回されます。
相変わらず章立てや展開が早く、2ページから3ページで展開が変わり読み手としては何時ウッチャリが来るか、内無双(優勝おめでとう 安青錦関……)が飛んでくるか、油断が出来ません。
国家犯罪対策庁トリオの要、フリン警部は前回のキューレターと子育ての後遺症で、今回はほゞお休み(最後の方で復活の姿勢が見えますが……)
まったくの勘ですが、犯人は半分くらいで「この人かなぁ?」と見当がつきますが、いやいや最後の最後まで気の抜けない1冊でした。
いやしかしMi5の介入の背後には……そしてお邪魔虫のフィンチとアラスター・ロックはまた絡んできそうですね。
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