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ものごとを理解するための方法として、比較という方法は非常に便宇都利。そのことを具体的に示してくれる好著です。動物の習性や形の意味など、分かりやすく解説してくれます。イラスト満載の楽しい1冊です。

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • カワハタ先生の動物の不思議 どこがおなじでどこがちがうの?
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  • 出版社:実務教育出版
カワハタ先生の動物の不思議 どこがおなじでどこがちがうの?
 地球上にはさまざまな生き物が活動している。
 なかには、一見すると似ているが別種のもの、同種なのに似てないものもいる。
 また、同じような部位でも、まったく機能や仕組みが違うものもあるらしい。
 なぜ、このような事態が起きているのか。
 この疑問に対応するため、本書は比較するという方法を提唱する。

 サメとクジラが異なることはよく知られているだろう。
 サメは魚類で、えら呼吸。
 尾びれを左右に振りながら水の中を進む。
 体温はまわりの水の温度とほぼ同じという。
 ほとんどが卵で生まれるとか。
 他方のクジラは哺乳類で、肺呼吸だ。
 尾びれは上下に振る。
 体温は約37度とやや微熱気味で、一定。
 子どもはお乳で育てる。
 では、なぜ似たような形状となったのか。
 それは、どちらも水の中を速く泳ぐための少しずつ進化した結果とのこと。

 ガラパゴス諸島に生息する小鳥、ダーウィンフィンチ。
 共通の祖先をもつというこの小鳥は、環境の違いに応じた変化を示す。
 大きくて固い種子を食べるオオガラパゴスフィンチは、太く立派なくちばしを持つ。
 サボテンフィンチは、トゲを避けるためか少し長めのくちばしとのこと。
 食べ物によるくちばしの差は、別種の鳥で比較すると分かりやすい。
 まっすぐ細長いくちばしのハチドリは、ホバリングしながら花に突っ込むのに適している。
 長く湾曲したシギのくちばしは、砂の中を探る機能を有するそうだ。
 
 また、一見すると同じような部位でも、大きく異なる特徴を示すものもあるとのこと。
 軟体動物のタコとイカ。
 足(うで)の数は8本のタコと10本のイカという差がある。
 そこの吸盤に大きな差が隠れていた。
 タコの吸盤は筋肉でできており、一度吸い付いたらなかなか離さない力を持つ。
 対するイカの吸盤の中にはトゲつきのリングがあり、獲物の体に食い込むそうだ。
 墨にも違いがあるらしい。
 タコの墨はねばり気が少なく、煙幕のような身を隠すための吹き散らす。
 体内の墨の量は、イカより少ないそうだ。
 イカの墨はねばり気が強く、自分と似た形のものを吹き出しておとりとするとのこと。
 さらにイカの墨袋は取り出しやすい特徴も持つ。
 ねばり気があって、墨袋を取り出しやすいからこそ、イカ墨パスタなどで調味料として使われるのだろう。

 イソップ童話に「ひきょうなコウモリ」という物語がある。
 獣一族と鳥一族の争いのなか、どちらにも自分は味方といい顔をしていたコウモリ
 双方和解の後、どっちつかずのコウモリは仲間外れにされることに。
 では、実態は?
 153頁に掲載されているコウモリとヒト、鳥のレントゲンイラストを比較すれば明瞭だ。
 コウモリには指の骨があり、空を舞う翼は指の間をつなぐ膜ということ。
 つまり、コウモリは骨格から明らかに獣一族なのだ。
 この事実を知っていれば、コウモリも腹をくくって鳥一族と戦ったことだろう。
 イソップのコウモリにも一読を薦めねば。
 
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  • 掲載日:2018/08/21
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この書評へのコメント

  1. ゆうちゃん2018-08-21 19:37

    昔、バラエティー番組で、イカスミスパゲッティはあるのに、なぜタコスミスパゲッティが無いのか?と言う話題が取り上げられました。お書きの通りスパゲッティに使うにはタコのスミでは分量が少ないからだそうです。それでも、番組の力業で、イカ並の分量を集めてタコスミスパゲッティを作って出演者に食べ比べをさせていましたが、味は、さほど変わらなかったみたいです。

  2. 休蔵2018-08-21 20:25

    なんと貴重な情報を!
    ありがとうございます!!
    タコスミパスタは、多くの犠牲のもと可能なのですね。
    なかなか試せません。
    ところで、イカスミパスタを食べると、むやみに笑顔を人に振りまいてしまいますが、いまだにそんなことをするのは、僕だけですか?

  3. ゆうちゃん2018-08-21 20:41

    そう言う習慣は僕は初耳ですが、お歯黒の積もりでしょうか?
    若い頃にイタリア旅行で食べましたが、確かに皆ニコニコしていました!

  4. 休蔵2018-08-21 20:43

    し、しませんか・・・

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