本が好き!ロゴ

閉じる

夢を見る自由すらない時代があったということ

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。
  • by
  • 出版社:スターツ出版
あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。
中学2年の涼は転校してきた学校で、百合と出会います。同い年なのに何だか大人っぽくて、普段は無口なのに、いざとなるとハッキリとモノを言う彼女に、どこかで会ったことがあるような気がしました。そうだ、夢によく出てくる髪の長い人だと気づいたのは、しばらくしてからでした。

涼はサッカーが大好きで、新しい学校でもサッカー部へ入りました。でも、以前よりもサッカーをする時間が減っていて、このままでは「サッカー選手になる」という自分の夢から、どんどん遠ざかっているような気がして、焦る気持ちが増していました。

親からサッカーより勉強と言われて、言い返す言葉が見つからない涼に、百合はこう言ってくれたんです。

「夢が見れるのって、将来の夢があるのって、すごく幸せなことだよね」

夢を見る自由と平和がある今なのに、どうして、そんなにも簡単に夢を諦めるの? と言われた涼は、ハッとしました。

百合の話を聞くうちに、涼は自分が彰さんの生まれ変わりなのかもしれないと気づき、嬉しい気持ちと、でも彰さんには敵わないという気持ちに挟まれて、身動きができなくなってしまいます。


涼のように、親の意向を無視するのが難しいと感じている子が、世の中にはどれだけいるのでしょうね。そもそも、そこに疑問を持つことすらない子だっているのかもしれません。でも、そうやって、一生レールに乗っかっていられるわけではありません。たまたま上手くいったとしても、歳をとってから、あの時捨てた夢のことを悔やむのかもしれないし、その責任を親にぶつけたってしょうがないし。

涼と百合は、きっと自分で選んだ道を、ふたり並んで歩んで行くのでしょう。それができる自由な時代に生まれたのですから。

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』続編

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。
  • 本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
  • 掲載日:2026/04/16
投票する
投票するには、ログインしてください。

この書評の得票合計:7

参考になる:7票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

    No Image

    コメントするには、ログインしてください。

    あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。 の書評一覧

    取得中。。。