角田光代さんの愛してやまない愛猫トトちゃんを描いた好評シリーズ第2弾。
眼に入れても痛くない、トトちゃんべたべた溺愛、世界で一番大切な愛猫との暮らしを知って、見てほ
しい一心の一冊。
トトちゃんと角田さん、10階のマンション暮らしから郊外の一軒家に転居。当然トトちゃんは今まで外に出たことはなく、マンションでは空を見上げて、木々の上部を見て暮らしていた。
今度は一軒家。そして外猫トラちゃんには、威風堂々のサバトラ、夜しか姿をみせないクロちゃん、お友達ができた。
ある日、角田さんのスキをついて、トトちゃんがサバトラと一緒に外界に飛び出し行方不明になる。
「トトは生まれてこの十年、アスファルトも土の上も歩いたことがないし、車も自転車も間近には見たことがない。カラスも雀も窓越しにしか見たことがない。間近で見たことがないもの、触れたことも嗅いだこともないものばかりがあふれた外の世界の、いったいどこにいるのか。他家のおうちの周辺をうろついて、トトの名を呼ぶ。路地を二往復、三往復してもトトの姿はない。泣き出したい。でも恐ろしすぎて涙もでない。震えは止まらず、動悸は激しくなる。」
我が家にも2匹、茶トラと黒猫二匹がいて、殆ど2階で寄り添うようにして暮らしている。
ある朝通勤途中の妻から電話があり、2匹が家から脱出しちゃったので、外へでて探してちょうだいと。ごめん。私は、そんなに猫に対して愛着はない。おざなりに近所を探した。5分ほどして帰ってきたら、2匹の猫はいつものように2階のいつもの布団で寄り添って何もなかったように寝ていた。不思議だと思ったのは、どうやって2階にもどってこれたのかということだけ。
大作家角田さんには、経験を生かして、猫を使った物語を創作して欲しかった。
猫好きの人には、猫愛エッセイも楽しいかもしれないが、私は少し不満だ。
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