買いためた高尾さんのイギリス人シリーズ、この本が最後となる。少しさびしい。
イギリスは19世紀から20世紀半ばまで、世界を支配し、産業革命を起こし、黄金の時代を享受していた。
機関車を作り、鉄道を作り、国中機関車が走り回った。自動車はアメリカが開発し、市場に広めたのかもしれないが、その技術の開発はイギリスで最初に行われた。多くの高級自動車メーカーが誕生した。ロールスロイス、ジャギュア、アストンマーティン、オースティン、そしてローヴァー。しかし殆どのメーカーはアメリカやドイツの自動車メーカーに買収され、今やほそぼそ、アストン マーティンとオースティンが英国メーカーとして製造されてるだけになった。そういえば、ローヴァーは一時ホンダ傘下にはいったことがあったが、これはだめだとホンダが手放したっけ。
鉄道も定刻どうりの運行はなされず、遅れるのが当たり前の状態になっている。古びた機関車が走り、事故も多く、設備も古い、時代遅れのまま運行されている。
会社時代の部下だった女性が、フランス人と結婚して、今はフランスのツールーズに住んでいる。ツールーズと言えば、フランスが誇る航空機メーカーエアバス社がある町だ。
昔、イギリスのガドウィック空港で、イギリスとエアバス社が開発した音速を超えるスピードで飛ぶコンコルドが飛び立つところを見たことがあった。
イギリスとフランスの飛行技術の粋を集積した夢の飛行機だった。イギリスーニューヨーク間5時間弱かかっていたのを半分の2時間半で飛行した。この飛行機の登場に、世界の航空会社から注文が殺到した。
しかし、パリの空港で墜落してから潮目が変わった。さらにオイルショックが加わり、音響が耐えられないほど大きく、航空各社が注文をとりやめ、結局20機が作られただけで終わった。
イギリスの時代遅れの技術とインフラ。イギリスの時代は終わったと高尾さんは嘆く
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