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※ネタバレ注意!

ホラー作家の鹿角南は、友人から心霊スポットに行ってからおかしなことが続いていると相談を受けます。 軽い気持ちで話を聞いてから彼女の周りでも怪異が起こるようになり…… 日常を侵食する恐怖を感じる話です。

祝山
映画になるというので読んでみました。

【あらすじ】
ホラー作家の鹿角南(かづの みなみ)の元に、友人の矢口から久しぶりにメールが来ました。
矢口は仕事の同僚たちと祝山という心霊スポットに行ったのですが、それからおかしなことが続いているとのこと。

全く興味が無かったものの小説のネタになればと思い、南は矢口たちに会うことにしました。
矢口たちの話は特別変わったものではありませんでしたが、その後南の周りでも奇妙なことが起こり始めました。

好奇心は猫をも殺す…… 南は障りのある話に首を突っ込んでしまったのか?
南は怪異を退けるため、祝山について調べることにしました。


【日常が侵食される恐怖】
本作は遊び半分で心霊スポットに行った人が怖い目に遭うという、極めてオーソドックスな話ではあります。

ザ・幽霊といったものが出るわけでもなく、とんでもない怪異が起こることもありません。
気のせいと言えば気のせいなのですが、気味の悪いことが頻発しています。
日常が徐々に侵食されていく恐怖を感じる作品でした。


【深く考えると怖い話】
作者の加門七海先生は多くの怪異体験があるそうで、本作も加門先生の体験を元にしたモキュメンタリ―だとも言われています。
露骨な幽霊や怪奇現象が起こっていないのも、実体験が元だからなのかもしれません。

矢口がしきりに「わたしたちのことを小説に書いてよね」と言っていたことや、南がこの話を小説にしたのも行方不明になった矢口が帰って来た時に見せるためであるというのは、フィクションとしてはパンチが弱いように感じます。
しかしこれらが実体験に基づくものであるとすると、気味の悪いリアリティがあるように思いました。

少しずつ侵食されていく日常の恐怖が味わいのある作品でした。
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  • 掲載日:2026/04/28
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