韓国小説の読書会での課題図書で原書を読み始めた時はまだ日本ではそれほど話題にはなっていなかったが、その後に本屋大賞の翻訳小説部門で1位になりあっと言う間にベストセラーになった作品。
冒頭のなんとも言えない不気味さ。
いったいどんな話なのか全く予測不能であった。
しかし読み進めるほどに物語に深く惹きつけられ一気読了してしまった。
感情が分からないという先天的な問題を抱える少年ユンジェ。まわりからは怪物扱いされ孤独な幼少時代だったが母と祖母からは厳しくも優しい愛情を持って育てられる。ある事件に巻き込まれて家族を失い一人になった彼が、多感な少年ゴニと出会う。
ゴニは幼いときに行方不明になり両親の愛情を知らずに育った子。
全く正反対の二人が出会った時に思いもかけない化学反応が起こるかのように二人は自然とお互いを気にするようになり人間として変化していく。
孤独に見えるユンジェだがそのまわりには彼を理解し助けてくれる人がいるのがいい。
最初はとても重い話で始まるがラストにはなんとも言えない爽やかな気持ちになれる作品だった。
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