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江戸時代、唯一の開港長崎で最も裕福な人間は、関番(税関職員)。彼らは勝手に関税を決め、それを自分の懐に入れるから。

  • 辻番奮闘記三 鎖国 (集英社文庫)【Kindle】
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  • 出版社:集英社
辻番奮闘記三 鎖国 (集英社文庫)【Kindle】
 これはまずかった。辻番奮闘記シリーズの3弾である。しかも、この作品をより理解をするためには、1弾、2弾がずっとつながっていて、順番通り読まねばいけないことが読んでいて途中で気が付いた。私は、いきなり第3弾である。

 辻藩というのは、江戸大名屋敷の警備、見回り役。主人公の弦之丞は九州平戸藩の江戸屋敷詰めで幕府の辻番をしていた。しかし帰国命令がでて、平戸に戻る。

 そこに幕府より、幕府直轄地長崎を警護する要請が平戸藩にある。それで平戸藩は弦之丞と、弦之丞と江戸で辻番をした経験のある、田中正太郎と志賀一蔵を長崎にむかわせる。すると、長崎で宿泊場所のお寺が放火で火事になる。長崎奉行馬場利重は驚き幕府に長崎に来た、弦之丞ら3人を、長崎奉行の辻
番にするよう幕府に依頼し、幕府の了承を得る。そうか、ここで辻番シリーズがつながるのか。

 長崎では貿易による莫大な利益を巡って怪しげな人たちが暗躍。それに翻弄されながらも、長崎奉行や平戸藩を守るため弦之丞ら3人の辻番が戦う。その場面が見事な上田の筆力で活写される。

 この本を読んで面白かった点。

 まず、トランプじゃないけど、税関にあたる関番が不当に高額な関税をかける。物語の舞台は江戸時代、せしめたお金は幕府には入らず関番が懐にいれる。

 メキシコに行ったとき、給料は薄給なのに、税関吏が裕福な生活をしていることを思いだした。

 それから、何で貿易の場所が長崎だけにするのかと弦之丞ら3人は嘆く。大阪堺や江戸で輸入できれば、そこにいる商人たちとの競争になり、オランダ人からの購入価格も安価になる。長崎一か所ではすべてオランダ商社の言い値で購入せざるを得ないと嘆く。
 まあこれは仕方ないか。鎖国をしたのだから。
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  • 掲載日:2026/05/25
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