ペリー・メイスンの弁護士事務所を訪れたアシュトン老人は、亡くなった億万長者ラクスターの別荘の管理人であった。ラクスターはけちんぼと評判の変人であったが、老いたアシュトンが今後も管理人を続けられるように便宜した遺言を遺していた。
その遺言書によるとサムとフランクという二人の男の孫には遺産が渡るようにしてあるのだが、もっともかわいがっていたはずの孫娘ウィニーは遺産相続から外れていた。
相続人のサムは、「アシュトンが管理人を続けるのは構わないが、その飼い猫を養う権利は無い。屋敷から追い出せ」と難癖をつけてきたそうだ。
猫と老人のため調査を開始したメイスン。火事で焼死体となったラクスターや長年離れていたアシュトンの弟など、最近死んだ人が多いことに気づく。
また、火事当日のサムの奇妙な行動を告げたフランクの恋人やアシュトンが死に、ウィニーの恋人ダグに疑いの目が向けられる。
ハヤカワ版では「門番の飼猫」(田中西二郎訳)となるこの作品。勝手に秘書デラと二人のこぢんまりとした事務所と思っていたが、冒頭で助手のジャクスンが出てくる。確かに有名な弁護士事務所でその規模は無いよなぁ。
大富豪の遺産を巡り、次々と殺人が起きる。容疑者ダグの恋人ウィニーは彼を庇おうとして嘘を繰り返し、メイスンを混乱に陥れる。
同僚以上・恋人未満というべきデラとメイスンが夫婦を演じる場面は特によかった。もっともこの二人が行動を共にすることが多すぎるので、事務所に他の人間がいるのを忘れてしまうのだが。
警察を動かす大胆な作戦には唸らされる。
ポール・ドレイク、デラ・ストリートとのチームワークも抜群、敵側のライバル弁護士、意外な真相と満足できる作品。
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