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和漢洋の文化、言語に通じた著者が、東西の偉人有名人を落語の世界に迎えて活躍させるという話です。

  • おとしばなし集 (集英社文庫)【Kindle】
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  • 出版社:集英社
おとしばなし集 (集英社文庫)【Kindle】
著者の石川淳氏は幼児期から祖父に論語の素読を教えられ、その後東京外国語学校でフランス語を学ぶということで、和漢洋の文化、言語に通じており、翻訳、評論にさらに小説でも芥川賞を受賞するという大変な教養の持ち主です。

本書の「おとしばなし」とは文字通り落語のことですが、東西の偉人有名人を落語の世界である江戸明治の日本を舞台とする市民の物語に落とし込み、いかにも落語風の話術を展開させるというものです。

登場人物は堯舜、李白、管仲、清盛、業平という、いずれも大偉人といった人々ですが、それが江戸の町中で町人に交じって話をしていくという体裁で実際の登場人物の性格や事情、歴史的な物語まで彷彿とさせるものとなっています。

これを読んでいて気付いたのですが、落語というのは基本的には二人の登場人物が相互に会話することで成り立っているんですね。
ト書きの部分もありますが、ほとんどが会話で進みます。

さらに童話の改変物として、小公子、乞食王子、家なき子等のヨーロッパ物を巧みに取り入れ深みと凄みのある物語にして見せます。

なかなかの巧者ぶりを見せてくれるのですが、これらの作品はだいたい昭和20年代に発表されたもので、それを1977年にまとめて文庫化され出版されています。

小川淳は明治末に東京浅草の生まれ。その教養と東京文化を感じさせてくれる文章となっています。
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  • 掲載日:2026/05/25
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    取得中。。。