わたしの10歳年上のいとこが薬剤師で、子どもの頃から彼女に「やたらと薬を飲むものではない」と言われ続けてきました。「風邪をひいたら風邪薬とか、熱が出たら解熱剤とか、薬で何とかなると考えている人が大勢いるけど、そうではないのよ。そういう薬は、熱を下げるとか、痛みを抑えるという効き目しかなくて、病気の元を直すわけじゃないの。たとえば、熱を出して身体がウイルスと戦っているのだから、それをむやみに下げてしまったら、治るのに無駄な時間を費やしてしまう場合もあるの。」と教わってきました。
でも、世間の人たちはそんなことを教わってきていないので、やたらと薬が好きですよね。ダンス友達の中で、ロキソニンを飲んでいる人が多いことを知ったときにはビックリしました。そんなに痛いなら、少し休むとか、根本原因を追究する方が大事だと思うんだけど、とりあえず「痛み止め」に走る人が多いのです。
ドラッグストアへ行くと、様々な薬を売っています。でも、薬剤師さんと相談している人はあまり見かけませんよね。それでいいのかなと疑問に思います。この本の中でも、その点について強くおっしゃっています。「薬を選ぶときには、専門家である薬剤師と相談してください」と。
普段は薬とは無縁な私ですが、「セルフメディケーション税制」というのが気になって、この本を読んでみました。
その年中に自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族のために12,000円を超える対象医薬品を購入した場合(上限88,000円)には、「セルフメディケーション税制」(通常の医療費控除との選択適用)を受けることができます。ただし、この控除を受ける場合には、通常の医療費控除を受けることができません。(税務署の確定申告の説明文より)
確定申告で、この控除を受けることができるのですが、医療機関や薬局で出される領収書に「セルフメディケーション税制対象」と記述されるということを初めて知りました。
医療機関が人手不足となり、できるだけ自分で治して欲しいという事でこの制度ができたようなのですが、これによる弊害も起きそうです。咳がでているから「咳止め」でいいと思っていたら、実は結核などの深刻な病気だったりすることもあります。
最近疲れがたまっているからといって、エナジードリンクばかり飲んでいたリするのも、実は症状を悪化させるだけかもしれません。それよりも休養の方が大事かもしれないし、いつまでも同じ症状が続くようなら受診したほうがいいですよね。
最近は、咳止めなどの一般薬によるオーバードーズが社会問題になっています。薬と毒は表裏一体だということを、きちんと知ることが大事だと痛切に感じます。
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