南部の白人女性ってパッとイメージするのはスカーレット・オハラだけど、自立心の塊じゃない、と思ったけど、よく考えたらあれが特殊事例だから小説になったわけで、あれは一般的じゃないんだと気づく。
心優しく体力もなく、父や夫に唯々諾々と従う、というのが一般的なイメージであったのですね。んきw
したがって奴隷の売買や管理なんてしないし、接触もできるだけ避けていた、という言説に毅然と反旗を翻したのが著者。
無能力者として扱われていたとされる南部の白人女性が主体的な人格として奴隷に関わっていたんだ、という事例がこれでもかと書かれていく。
なるほど、これは女性の名誉回復作業なのか、と読んでいくが、段々苦しくなっていく。
奴隷制に主体的に関わっているということは、権力者として奴隷を抑圧する主体になっているわけだし、ひどい搾取も行うし、躾と称する暴力、実力行使も当然行っていたわけである。
基本論文なので読みやすくはない。こつこつと事例と検証を積み重ねていくので長いし、膨大な注釈もある。
でも読んでおいて損はない本です。
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