『現代思想の冒険者たち 24 クーン パラダイム』野家啓一著を読む。
クーンは、パラダイムやパラダイムシフトの言葉の生みの親。当初の意味合いとは随分違って使われているようだが。
ぼくも企画書で変革や転換せにゃならんというときに、この「パラダイム」を使わせてもらった。そのときは、クーンの存在は知りませなんだ。「ミーム」のような造語ではなく「古代ギリシャ語」に端を発する言葉とか。
「クーンによれば、パラダイムとは次の二つの特徴を持つ業績の事である。
1.その業績は、「他の対立競争する科学研究活動を棄てて、それを支持しようとする特に熱心なグループを集めるほど、前例のないユニークさを持って」いる。
2.「その業績を中心として再構成された研究グループに解決すべきあらゆる種類の問題を提示してくれる」」(「パラダイム 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
パラダイムシフト≒脱構築(ディスコンストラクション)
「科学は究極的真理に向かって累積的に進歩するのではなく、科学革命を通じて断続的に転換するものだ」とおっしゃるクーン。構築主義じゃない。芸術なんかといっしょで、突然、天才があらわれて予期せぬ新しい地平へ止揚してしまう。ってことか。
コツコツやるしかない秀才タイプは、たまったもんじゃないなあ。
野家はいきなり「科学殺人事件」とか章立てして、クーンを科学殺人犯扱いする。殺人=「科学概念を覆したの意」。このつかみにクラクラきた。ただし、すべて読解できるとは思えないけど。
一つ関心のあるテーマをもつと、それが磁石あるいは磁場となっていろんなものがひきつけられてくる。
『現代思想の冒険者たち』関連レビュー
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