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私たちの家が燃えている。でも、私たちは目を背けて、庭でバーベキューに興じている。

地球が燃えている : 気候崩壊から人類を救うグリーン・ニューディールの提言
この本の巻末の“訳者解説”の内容が以下
 本書はナオミ・クラインのOn Fire:The Burning Case for a Green New Deal(Simon & Schuster,2019)の全訳である。On Fireとは、火がついて燃えている、すなわち緊急事態を示している。燃えているのは、私たちの共通の家、この地球である。地球温暖化による異常気象は年々激しさを増し、いまや本格的に人間社会に襲いかかっている。アフリカや中東では干ばつと砂漠化による飢饉が広がり、アジアやカリブ海では巨大な暴風雨と洪水被害、オーストラリアや北米大陸西岸では山火事の被害が激しくなっている(本書11章ほか)。二〇一四年出版の『これがすべてを変える』(邦訳二〇一七年)では、気候科学の結論に難癖をつけ懐疑論を撒き散らすハートランド研究所の気候変動否定派の実態(本書第2章)を暴くことにエネルギーが注がれたが、五年後のいま、北米太平洋岸が山火事の煙に包まれるなかで、もはやそうした否定論は説得力を失っている。
 本書の関心は、一〇年を無為に浪費してしまった後で、どのようにこの緊急事態を切り抜けることができるのか、その先にどのような未来を築くべきなのかに移っている。
 火がついているもうひとつのものは、若者たちを中心とした運動である。危機を承知しながらのらりくらりと対策を怠ってきた政治家たちに業を煮やし、本気の気候対策をいますぐ実施するよう要求する一五歳(当時)の少女グレタ・トゥーンベリが始めた学校ストは、またたく間に世界中に広がった。長年、気候対策を求めるさまざまな行動にかかわってきたクラインは、これまでとは確実に違う手ごたえを感じたという。もはや一部の熱心な運動家たちのあいだだけの運動ではなく、山火事のように自然に燃え広がっているのだ。何か変わったのだろう?
 クラインは、二つの要因を指摘する。ひとつは国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が二〇一八年に発表した報告書が与えた衝撃だ。それによれば、人類がほんとうに破滅的な展開を回避するためには、地球温暖化の幅を一・五℃未満に抑える必要があり、それに間に合うように私たちの経済活動を方向転換させるには、世界全体のCO2排出量をわずか一二年間のうちに半減させ、二〇五〇年までにはネット・ゼロを達成しなければならない。このような短いタイムラインで脱炭素化を達成するためには、炭素税のような小手先の政策ではとうてい追いつかず、社会全体の仕組み(エネルギー生産、食糧生産、移動手段、建築方法など)を根本的かつ迅速に変えることが必要だとされている。この容赦ない明確な期限が、人々の心に大きく訴えたのだ。
 もうひとつは、それを達成するための具体的な処方箋の存在だ。グリーン・ニューディールという、社会インフラの大転換と経済モデル変更の政策提案である。地球を破壊する要因をつくった現行の経済モデルは、人間社会においても、人種やジェンダーによる格差の拡大、公共圈の消滅、社会の分解など至るところで破綻を示しているが、待ったなしの気候対策は、こうした絡みあった危機を一気に解決する千載一遇のチャンスでもある。気候変動と闘う過程で公共投資により大量の良質の雇用が創出され、教育や医療や介護や保育のような低炭素の職業にも十分な賃金が支払われ、これまで不遇だった集団や地域にも積極的な投資をおこなうなど、まざまな施策によって、地球も人間の社会も保護再生する経済を共同で築くのだ。これまでの気候運動が、新たな化石燃料開発プロジェクトに反対し、そうしたプロジェクトを推進する企業への投資運用撤退を呼びかけたりするような、「ノー」を突きつける運動だったのに対して、グリーン・ニューディールははじめて「イエス」と言って支持できるものを人々に示したのだ。これが若者たちから熱狂的な支持を集めた理由だとクラインは考えている。
僕もかつては地球環境問題に関心を持っていたことがありますが 
(教員を志望していたのは、環境教育をしたかったため)
今は完全に興味を失っています 
なぜなら“絶対にどうしようもない”から
 
これから誰がなにをどうしようと 
もはや文明の崩壊は避けられません 
ならば 地球環境問題に時間を割くのは 
リソースの無駄遣いでしかないでしょう 

世界的に見ても 
もはやグレタ・トゥーンベリさんは“過去の人”ですし 
アメリカ国民はトランプさんを選択しました

では何故 今さらこんな本を読んでいるかというと 
現在書いている小説『合法的に世界征服する方法』
ネタにしようと思っているから 

この作品は“世界征服によって世界を救う”内容ですので 
文明は滅びませんし 
地球環境問題も解決されます 
そのヒントがこの本の中にあると考えたのです
 世界の温室効果ガス排出量のほぼ五〇%は、世界の人口の中でもっとも豊かな一〇%によって生み出されている。もっとも裕福な二〇%が、七〇%を生み出している。しかし、こうした温室効果ガス排出の影響は、もっとも貧しい人々に真っ先に最悪の被害を与えており、しだいに多くの人々が移動を余儀なくされ、その数は今後さらに増える見込みである。二〇一八年の世界銀行の調査では、二〇五〇年までに一億四〇〇〇万人以上が、サハラ以南のアフリカと南アジア、ラテンアメリカで、気候変動による重圧のために住むところを捨てなければならないと予想されている。ただし、この予想は保守的だとみる人が多い。
これはまさしく『日本沈没』のリアル版です 
1億人以上の難民と世界はどのように向き合うのでしょう?
 変化するときは、漸進的に変わっていくことが多い。突然の変化が起きるとすれば、なにか劇的なできごとによって引き起こされるのが普通だ。そうであるがゆえ、世論調査の担当者たちは、米国における気候変動に関する認識に、わずか四年間で起きた変化に驚いている。二〇〇七年のハリス世論調査の結果によれば、化石燃料を燃やし続ければ気候が変化すると米国人の七一%が信じていた。二〇〇九年にこの割合は五一%に低下した。二〇一一年六月には数字は四四%に減少し、国民の半数を大きく下回るようになった。ピュー・リサーチセンターの世論調査主任スコット・キーターによると、これは「近年の世論の歴史でも、短期間で起きた最大の変化のひとつ」である。
 さらに驚くべきことに、この変化はほぼすべて、政治勢力分布の片方の端で起きているのだ。ほんの最近の二〇〇八年までは(共和党のニュート・ギングリッチが、民主党のナンシー・ペロシと一緒に気候変動についてのテレビ広告を打った年だ)、この問題は米国では超党派の課題という体裁を取っていた。しかし、そういう時代は決定的に終わった。今日、民主党支持やリベラルを自認する人々の七〇~七五%が、人間の活動が気候変動を起こしていると信じている。この水準は過去一〇年間ずっと安定ないし微増している。一方これとは対照的に、共和党支持層、とくにティーパーティー(茶会)運動の参加者のあいだでは、科学的コンセンサスを拒否することを選ぶ者が圧倒的だ。一部の地域では、共和党支持を名乗る者のうち気候科学を受け入れる者は二〇%程度しかいない。
地球環境問題への取り組みは 
前進するどころかむしろ急速に後退しているという…
 アンダーソンやボウズ、その他の多くの論者たちも口を揃えて警告するのは、二℃の温暖化でさえもすでに甚大な被害をもたらす気候の変化が避けられないので、一・五℃を目標に据えるほうがはるかに安全ということだ。そして、二℃未満の目標に向けた達成可能性を五分五分に設定した場合でさえも、先進国は温室効果ガスの排出量を毎年一〇%程度(一・五℃未満に抑えたいならさらに)ペースで削減する必要がある。しかも、いますぐ始めなければならない。しかし、アンダーソンとボウズはもう一歩踏み込んで、この目標は、通常は大規模な環境団体が唱道するグリーン技術による解決策や、控えめなカーボン・プライシング(炭素価格づけ)といったものによっては達成できないと指摘する。これらの施策はもちろん有益ではあるのだが、それだけでは足りないのだ。炭素排出量を毎年一〇%ずつ減らしていくなどということは、石炭エネルギーに基づく経済が始まって以来ほぼ一度も起きていない。それどころか、排出量が年間一%を超える減少を示すのは、「歴史的に見て、経済不況または社会の激変にのみ関連づけられてきた」と、経済学者の二コラス・スターツは英国政府から委託された二〇〇六年の報告書で述べている。
『合法的に世界征服する方法』はフィクションですが 
それなりのリアリティは持たせたい
でも これをどう乗り越えるのか 
頭の痛いところです
 私たちがすべきことは明らかです。既存の化石燃料プロジェクトを徐々に縮小し、それと同時に再生可能エネルギーを急速に増やす。そして、それを今世紀半ばまで、世界全体の排出量がゼロになるまで続けることです。幸いなことに、それは既存のテクノロジーを使えば達成できるのです。また、再生可能エネルギー、公共交通機関、エネルギー効率の向上、既存装置の改良、汚染された土地や水の浄化など、脱炭素経済に移行することで、世界中で数百万もの高賃金の雇用を創出できるのです。
 さらに嬉しいことは、私たちがエネルギーの生成方法を変革したり、移動手段を変更したり、食物の育て方や都市での生活の仕方を変えることで、あらゆる面でより公平で、誰もが尊重される社会を構築する歴史的な機会が生まれるということです。
「ほんまかいな?」という話ですが 
「世界のGDPの1%を費やすだけで地球環境問題は解決できる」らしいので
理論上は可能なのでしょう
でも 実際上は不可能 


『合法的に世界征服する方法』は単なるフィクションですが 
同時に“希望の書”でもあります 
もしジェフ・ベゾスさんが良い人だったら 
本当に世界を救うことが出来るでしょう 

もしくは世界中の人類が良い人だったら 
やはり 本当に世界を救うことが出来るでしょう

「物語の中でくらい、世界が救われても良いのではないか?」 
そんな想いを込めて 
この作品を書いています
  • 掲載日:2026/05/13
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