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AIに対する向き合い方を見つめ直す

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!2級
  • AIという名の鏡 機械思考の世界で人間らしさを見失わないために
  • by
  • 出版社:東京化学同人
AIという名の鏡 機械思考の世界で人間らしさを見失わないために
AIの登場によって、私たちの生活は驚くべきスピードで変化している。このことを、多くの人が実感しているだろう。そして、その力に対して恐れや危惧を抱く人も少なくないように思われる――実際には、AIの恩恵を多分に受けながらも。

シャノン・ヴァローの鋭さは、本書のタイトルであり、表紙のデザインにも用いられている「鏡」の喩えによく表れている。
この喩えは、AIを強大な力をもつ宇宙人のように捉える、誤解を招きかねない言説を一蹴してくれる(p.4)。そもそもAIとは、人間の過去のデータを集積し、人間の知性をもとに成り立っている存在である。AIは私たち自身を映し出す鏡であり、人間の知性の不完全さを反映したツールなのだ。
そして、そのようなツールに囚われるということは、泉に映った自らの美しい姿と自己愛に囚われ、ついには死を迎えたナルキッソスのように、AIに映し出された私たち自身の像に縛りつけられ、身動きが取れなくなってしまうことを意味するのである(p.18)。

AIについて考えることは、結局のところ、私たち人間を見つめ直すことにほかならないのだろう。
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  • 掲載日:2026/05/21
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