澤登耀司は、くも膜下出血で入院した父親の出来るだけ近くにいたいと異動希望を出して故郷獅子追町の交番に転属してきた。本来なら大きな事件など起きるはずもないようなちっぽけな町だったが、澤登が来てからというもの、火事で町の嫌われ者だった老人が亡くなり、町の小さな組の組長が銃殺されるという事件が立て続けに起きた。
澤登耀司は甲子園球児だったが、地元期待のエースピッチャーだったが甲子園球場でビビりまくり最悪の状況で降板という苦い過去があった。とても地元では暮らせないような状況だったため警察学校に入学、そこでも甲子園でのことをネタにいじめられたが、同郷の長原に助けられ彼と友情を結ぶようになった。
その長原は警察学校卒業後地元の交番勤務となった。そして4年後、長原は突然失踪した。
長原は、なぜいなくなってしまったのか。いったい何があったのか。澤登が地元に戻ってきたのは、友人の失踪の謎を明らかにしたいからだった。だが、獅子追交番勤務の同僚たちの口は重く、調べようとするとどこからか横槍が入る。しかも、町は隣の市との合併話や新規開発を巡っての利権問題で大きく揺れ動いていた。
過去や土地のしがらみ。家族を支える覚悟。自分がいかに何も知らないままだったかに気付いた澤登が取った行動はとても褒められるようなものではないが、そこまでして守りたいと覚悟を決められるようにまで彼が大人になったということの意味は大きいと言えるのだろう。
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