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明るく活発、好奇心旺盛、母・栞子とは対照的な娘・扉子の推理of古書。

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
  • ビブリア古書堂の事件手帖V ~扉子と謎めく夏~
  • by
  • 出版社:KADOKAWA
ビブリア古書堂の事件手帖V ~扉子と謎めく夏~

もうシリーズ始まってから15年だそうだ。太宰治「晩年」、ほか江戸川乱歩から手塚治虫まで様々な古書にまつわるミステリーを読んできたなと。途中ラノベっぽく、進展しない恋に飽きた感もあったがやはりたまに読むには良い本だ、なんて思う。

北鎌倉のビブリア古書堂。本の豊富な知識と切れ味鋭い推理力をも持つ篠川栞子と夫の大輔はともに仕事で海外へ。残った高校2年の娘・扉子は学校の後輩樋口恭一郎とともに店を続ける。本に関わる謎の相談にはのるな、と両親からきつくお達しがあるにも関わらず、好奇心旺盛な扉子は戦時のシャーロック・ホームズ本についての相談を受けてしまうー。

この巻末は同じような流れの3篇。ラストは中原中也だ。「シャーロック・ホームズの歸還」の謎は、プチシャーロッキアンとしては微笑ましいオチだった。

古書、そしてミステリーだけに、歴史と、重い家族史に、不穏さが漂う。奥付けや復刻版を巡り文学的な香りもする。栞子がほとんど登場しない中、高校生の無邪気さや淡い異性への意識とが交差して、栞子の妹・文香の大人ぶりが程よくストーリーの隙間を埋め、作る料理は彩りを添える。

なのだが、出てくる者たちの関係性がやや薄くちょっと整理できてない気がしたり、不穏さもあるもののこの巻はおぼろげなだけ。どうも作品の持つパワーが弱いなという気もする。扉子編はまだこれといった強い特徴が来ない。

まあまた次巻も、読むだろう。泉鏡花お願いします。
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  • 掲載日:2026/04/27
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