流れる



芸者の中に女中として生きることにした、しろとの梨花。騒動と死と移り変わり。女の世界。
幸田文の初期作品で、日本芸術院賞、新潮社文学賞などを受賞して作家としての地歩を固めたとされる作品。 …

本が好き! 1級
書評数:1390 件
得票数:25471 票
読む本の傾向は、女子系だと言われたことがあります。シャーロッキアン、アヤツジスト、北村カオリスタ。シェイクスピア、川端康成、宮沢賢治に最近ちょっと泉鏡花。アート、クラシック、ミステリ、宇宙もの、神代・飛鳥奈良万葉・平安ときて源氏物語、スポーツもの、ちょいホラーを読みます。海外の名作をもう少し読むこと。いまの密かな目標です。



芸者の中に女中として生きることにした、しろとの梨花。騒動と死と移り変わり。女の世界。
幸田文の初期作品で、日本芸術院賞、新潮社文学賞などを受賞して作家としての地歩を固めたとされる作品。 …



読みものとして本当に面白い。谷崎が美を見つめる眼と、その表現。懐かしさも。
「100分de名著」次回2020年10月26日分のテーマ本を予習。 私が子供の頃、ニュ…



かなわんな。色んな意味で。やっちゃうのが谷崎なんだなあと。耽美的な女性美の一つの極致。
覚悟して読んだのだが、やっぱそのシーンでは目を背けてしまう。「盲目物語」は既読なので「春琴抄」だけで…



ものなれた妖し、異界の描写。サラサラと流れる文章。長野まゆみの変遷。
先行の連作短編集「よろづ春夏冬(あきない)中」の一篇「雨師」の世界を広げたものらしい。 よろず…



セオマイコーの、不思議な引力。筆者赴任、実体験の丹後もの。内向的?
「卵の緒」「図書館の神様」に続く3作め。当時著者は中学校の教員をしながら作家活動をしていて丹後地方、…



米沢藩に伝わる「伝国の辞」はケネディに感銘を与えた。目先でない改革、その源の思想は、新しかった。
恥ずかしながら、上杉鷹山(治憲)の名前は知っていたけど、何をした人か、詳しいことは知らなかった。「伝…




【もうすぐ映画】アガサの色、往時のミステリの雰囲気、名探偵・・なぜこんなに面白いー?名作を堪能する。
分厚いけれども、あっという間に引き込まれ、ザクザクと読み進む。やはりアガサ・クリスティーは稀有な作家…



作品に触れて楽しむ、アメリカ推理小説の母。ドキドキの展開。
書評を読んで、初めて知る人の小粋な短編集を読むのが最近の楽しみ。アンナ・キャサリン・グリーンは187…



旅路の果ては、恋人たちのめぐり逢い。 やっぱこの言葉が一番好きかな、今のところ。
シェイクスピアのソネット集より抜粋、また劇中歌特集やシェイクスピアの長編物語詩「ヴィーナスとアドーニ…



大谷崎、作風の転換点の一つとされる作品。ヘミングウェイ「陽はまた昇る」を思い出したな。
先日地元の谷崎潤一郎記念館を訪れた時に買ってきた。「細雪」のあとがきで著者が自薦していた作品の一つ。…





人生変わった小説のひとつ。初読でガツンと感銘を受けた私はすっかり川端シンドロームです。
昔の書評を記録用に再アップしたものです。 日本人初のノーベル文学賞作家。その作品は美しい。表現…



全編に憂いが横たわる。両親と弟、そして主人公の女学生・げん。みずみずしく悲しい物語。
幸田文の代表作で1956年、昭和31年の作品。先日幸田文のエッセイ「番茶菓子」を読んで、今度は小説初…




新しい時代の、新しい文体。内容もキャラクター設定にも移りゆくステージの匂いがあふれている。苦悩を捉えた作品だが、読んでいてとても楽しかった。
明治20年に刊行された小説で、言文一致体の嚆矢とされ、後世の作家に大きな影響を与えたとされる。同時に…




決めどころでずばりと来ます。シャーロッキアン的に胸をブスリとやられます。さすがのトップランナー、今回も濃くミステリ好き満足度高い作品でした。
発売元の先行ゲラ読みキャンペーンに当たって読みました。ホロヴィッツは「カササギ殺人事件」「メインテー…



怪談シリーズ初章。ひさびさの宮部みゆきはゆったりとして、洞察豊かで、残酷で、やっぱりどこか、小憎らしい(笑)。
本友がまとめて貸してくれたので、しばらくかけて読破しようかなと。私は宮部みゆきをあまり読まない。「火…



最初エッセイかな?と思う。文学部、ジャズのビッグバンドに所属していた恩田陸が、経験をベースにして創った物語。
恩田陸の経歴といえば、仙台のイメージがまずある。またやはりワセダの、作家編集者を本気で目指す人の学部…




胸に突き刺さる、イラン・イラク戦争、そしてタリバン進出によるアフガニスタンの現実。読んでよかった。映画化しないだろうか。
文学界新人賞を受賞した「白い紙」と「サラム」の2篇が収録されている。著者さんはテヘラン生まれで神戸大…



相変わらず自虐的、破綻っぽいのもあるけども、面白かった一冊でした。
太宰治の黒基調、新潮文庫版は17冊発行されてるのかな。私は今巻を含めて10冊くらい読んでいる。最初は…



弁護士ガーリップの妻リュヤーが突然失踪。イスタンブールの街を舞台に、ガーリップの自分探しが始まる。うーむ。パムクで最難でした。
幼い頃からひとつ屋根の下で暮らしたいとこで妻のリュヤーが突然いなくなった。ガーリップはリュヤーが同母…




パワーと奥行きがあるきらびやかな美の世界。これが芸術だねえ〜。クリムトすばらしい。
クリムトやモディリアニなど、芸術が花開いた時代に個性を確立している絵には引力を感じてしまう。やはり唯…