表題通り、主人公は高校球児ではなく、その母親。
高校球児の母親の成長物語。
秋山航太郎
母子家庭。
神奈川県のシニアリーグで活躍。
選んだのはとある大阪の新興校。
声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。
その息子の進学とともに、大阪へ転居した母。
主人公・菜々子
甲子園出場という母子の夢は叶うのか?
母の菜々子、息子溺愛しすぎやろ!
息子は寮に入るのに、一緒に大阪に転居するとは!
しかし、母というものは、そういうものかもしれない。
私自身も、50歳代となり、3児の父として、共感するところが多かった。
自分が高校生だった頃の、自分の母親の気持ちを想像させられた。
母・菜々子に、まず立ちはだかったのは、父母会。
意味不明、理不尽なルールだらけだった。
そして、大阪の独特の距離感。
半歩近い。
果たして、菜々子は、やっていけるのか?
そんな不安を解消させたのは、父母会であり、半歩近い距離感だった。
父母会内でのしがらみ。
学年であったり、メンバー入りかどうか。
バラバラな家庭環境にある父母の秩序を保つためにも、心得が必要だった。
そして、半歩近い距離感でこそ、助けられた。
いけすかない監督にも、事情があった。
いろんな面で、リアリティがあった。
航太郎は、かわいい。
母子家庭で、経済状況を考えている。
そして、チームでは、ムードメーカー。
熱い闘志を持ちながらも、飄々としている。
『アルプス席の母に、いいところ見せてあげたかったんです』
いや、ここまで、何度も、ぐっと来るものがあったけれど、涙崩壊した。
後半、出来すぎやろと思う展開。
まんまと著者にはめられて、感動してしまった。
親も思いっきり青春すればいいのだ。
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