morimoriさん
レビュアー:
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佐田和弘5年生、あだ名はサード。幽霊を見た!と思ったら、その少女は同じクラスだった。
はじまりは、夜中トイレに目を覚ました時でした。和弘は、家の中から白い着物を着た少女が中庭へと出ていく姿を目撃しました。前の晩に、ホラー特集のテレビを見たからでしょうか。いえ、和弘は確かに、赤い髪飾りを付けた白い着物の少女を見たのです。翌日、学校では子ども会の活動が行われました。昔の地図を見て、町名調べをするという課題です。
老舗呉服屋の家の裕介が「ここらへん、おまえんちのあたりだぞ」と指さした所には、帰命寺横丁(きみょうじよこちょう)という通りの名前がありました。そんな寺はないのに、和弘の家は昔お寺があった場所だったのでしょうか。そんな時、今朝見かけた少女がクラスにいたのです。クラスの人数も一人増えています。和弘以外のクラスメイトは、少女の名前があかりであることや和弘の家の近所に住んでいることを知っていて、聞いた和弘に話しつつ「何言ってるの?」という顔でした。
夏休みの自由研究と称して和弘は、帰命寺について調べるべく町の高齢者の家を訪問しますが水上のおばあさんのところへ行っても、隆盛寺の和尚さんに聞いてもちゃんと教えてくれず、逆に和弘から何かを聞き出そうとして、何か隠しているように感じます。帰命寺は、本当に存在していたのか、なぜ帰命寺のことを教えてくれないのか。あかりという少女は、いったい誰なのか。多くの疑問を、抱きつつ和弘は帰命寺について知る人物から真実を得ることができますが。
不思議で魅力的な表紙を見て。思わず手に取りました。柏葉幸子さんの童話は、長女が小学生の頃に良く読んでいたので懐かしい思いでした。和弘と裕介とあかりの3人が過ごす夏休みの描写が、生き生きとした印象でとても魅力的な作品でした。作品の中に、少女あかりが昔好きだったという「月は左にある」という小説が登場します。その話も興味深い内容でしたが、その作品を書いた人物が、意外な人でした。そして、生きるということは何か、おとなになってもあらためて日常生活を振り返り、考える良い機会になったように思います。
老舗呉服屋の家の裕介が「ここらへん、おまえんちのあたりだぞ」と指さした所には、帰命寺横丁(きみょうじよこちょう)という通りの名前がありました。そんな寺はないのに、和弘の家は昔お寺があった場所だったのでしょうか。そんな時、今朝見かけた少女がクラスにいたのです。クラスの人数も一人増えています。和弘以外のクラスメイトは、少女の名前があかりであることや和弘の家の近所に住んでいることを知っていて、聞いた和弘に話しつつ「何言ってるの?」という顔でした。
夏休みの自由研究と称して和弘は、帰命寺について調べるべく町の高齢者の家を訪問しますが水上のおばあさんのところへ行っても、隆盛寺の和尚さんに聞いてもちゃんと教えてくれず、逆に和弘から何かを聞き出そうとして、何か隠しているように感じます。帰命寺は、本当に存在していたのか、なぜ帰命寺のことを教えてくれないのか。あかりという少女は、いったい誰なのか。多くの疑問を、抱きつつ和弘は帰命寺について知る人物から真実を得ることができますが。
不思議で魅力的な表紙を見て。思わず手に取りました。柏葉幸子さんの童話は、長女が小学生の頃に良く読んでいたので懐かしい思いでした。和弘と裕介とあかりの3人が過ごす夏休みの描写が、生き生きとした印象でとても魅力的な作品でした。作品の中に、少女あかりが昔好きだったという「月は左にある」という小説が登場します。その話も興味深い内容でしたが、その作品を書いた人物が、意外な人でした。そして、生きるということは何か、おとなになってもあらためて日常生活を振り返り、考える良い機会になったように思います。
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多くの人のレビューを拝見して、読書の幅が広がっていくのが楽しみです。感動した本、おもしろかった本をレビューを通して伝えることができればと思っています。
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- 出版社:講談社
- ページ数:338
- ISBN:9784062171731
- 発売日:2011年08月09日
- 価格:1785円
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