上下巻合わせての書評です。
フランス革命直後、まだ落ち着きのないパリの賭博場と化したサロンで、アメリカ人のイーサン・ケイジはつきまくっていた。イーサンにボロ負けした男から賭け代として古代エジプトのものだといメダルを手に入れるまでは。
なにやら古めかしいそのメダルを一目見た途端同じサロンにいた政府の高官シラノ伯爵が強い関心を示し高額でそのメダルを買い取ろうと申し出たが、イーサンはそれを振り切ってメダルを手に入れた。ところが、サロンを出て泊まった娼家で娼婦が殺害され、イーサンは犯人の濡れ衣をきせられてしまう。助かるためにはナポレオンに守ってもらうしかないと、イーサンは電気に詳しい科学者として自分を売り込み、ナポレオンのエジプト遠征に同行する。
だが、イーサンが手に入れたメダルは、シラノだけでなく、イーサンを匿ってくれたジプシーたちや道中出会った何人もの人々に狙われ、メダルを巡る攻防が繰り広げられる。
物語は、実在の人物たちも登場させ、ピラミッドそのものの構造の不思議さをも明らかにしながら、そこにエンタメとしての面白さを盛り込んでいる。雰囲気は、インディ・ジョーンズのような感じで、ハラハラドキドキを楽しめる冒険サスペンス。ピラミッドの謎は解けたものさらなる謎へとつながっていく。ラストで主人公と切り離された重要人物たちもきっと死んではいないのだろうし、続編が気になる。
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