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男子禁制、女性しかいない村があった。そこでは、どのようにして子供を作ったのか。

肌馬の系譜
 男女関係とか結婚が昔から現在、そして遠い未来にどう変わってきて、今から2000年後にはどうなっているか、それぞれを山田詠美の鋭い独特の視点で物語を造った短編集 表題作を含め13作品が収録されている。

 最近のことは、本を読むことによって知り得るしかないが、結婚できない男性の方が女性より圧倒的に多いから、女性が社会的に強くなり、見捨てられる男性が多くなってきたのだと想像していたが、本を読むと、どうも現実は違うようだ。

 マッチングアプリとか合コンに関する本を読むと、女性は懸命に、有名大学卒で社会的にも前途が約束されている男性を求め、男性も自分の卒業大学と現在の社会的立場を考慮して、女性を選別、無慈悲に切り捨てているようだ。

 江戸時代も、男性に相応しい家庭の女性をあてがう。男性が夜遊びしようが妾を持とうが、社会的にとがめられることはなく、女性が男と密通すれば、その女性も男も夫が殺害しても、罪には問われなかった。むしろあっぱれと賞賛された。形はややそのころから変化はしているが、今でも本質は変わっていないように思われる。男は優秀な種馬、その種馬の子供を作るのは、女性であり、それを肌馬という。

 その村には女性しかいなかった。男性が村にはいろうとすると、番人が拒否し村には入れなかった。その代わりに、むらはずれには陰茎が蘇生していた。村人たちは、他の村には男性が存在していることは知っていた。

 女性が気持ちがたかぶってむらむらしてくると、陰茎が群生する川べりに行って、自分にあいそうなヘヴンさんを見つけ、もてあそび、すこしずつ足の間に差し入れてみる。そして、ちょうどよくはまりそうなのを選んだら、出し入れを楽しむ。もし子供が欲しかったら、根元が赤くなっているヘヴンさんを選ぶ。そして、抜き差しのタイミングにあわせて、その張り詰めた部分を指を使ってぐいぐいと押すのである。すると樹液のような汁がふきだし、上手く女の内部に命中すれば、彼女は妊娠できるのだ。

 山田詠美しか考えつくことができないし書くことができない、山田ワールド全開の物語。
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  • 掲載日:2026/05/07
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