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不安とどのように向き合えばよいかを考える

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
不安の哲学
日々の生活で何かしらの不安を感じることがあります。不安になる原因を知りたいと考えていた時にこの本を見つけました。本の紹介で不安とは何か、不安を克服するにはどうすればよいかが書かれていることを知り読んでみようと思いました。

まず、最初の章で不安の正体についての記述があります。その後の各章でパンデミックと不安、対人関係の不安、仕事の不安、病気の不安、老いの不安、死の不安が述べられていき、最後の章でどのようにすればこれらの不安から脱却できるかが書かれていました。不安というものに対して関心があったこともあり、これらの内容を興味深く読むことができました。本の中で印象に残った言葉を紹介します。

自分が作ったものは他者が作ったものと比べることはできません。そう思えるようになれば、他の誰かが作ったものの方が優れていると嫉妬しなくなります。(82頁)

仕事などで他人と自分を比較し、他人の持つ能力に嫉妬してしまうことがあります。他人にはない自分ならではのものは何かを考え、それを持とうとすることに意識を集中すれば、嫉妬の思いがなくなっていくことをこの言葉は示しています。人との関係を上下や前後で考えるのではなく、それぞれの人が持っている能力や個性を互いに認め合うことが大切です。そしてそのことができる人こそ自律的な人間だと思います。

おかしいことはおかしいといえるのでなければ、相手を愛しているとはいえません。相手の間違っていることを指摘して壊れるような関係であれば、今は関係がよいと見えても、遅かれ早かれ破綻するでしょう。(240頁)

自分の周りで関係を壊したくないとの思いから言わないといけないことを言えずにいる人がいます。特に仕事で関わる人が相手の場合は利害関係が絡むため、そのことを言うのは簡単なことではないと思ってしまいます。それでもこの言葉を読むと本当に相手のことを考えるのであれば、言いにくいことであってもそれを相手に伝える必要があると気づかされます。言い方や言うタイミングを考慮しながら、言わないといけないことは相手に言うようにしていきたいです。

本を読み終えて不安とは何かを知ることができました。そして不安を克服するには今を生きるという姿勢と自律的な人間になるための努力が必要だと考えるようになりました。また、人との関わりなしに生きていくことはできないため他者との連帯も必要です。本の中にいざという時に助けてくれる友人が一人でもいればいいという趣旨の言葉があり心に残りました。
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  • 掲載日:2026/04/27
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