この種の本は「安直な作り」などと揶揄されることもあったが、そうそうあなどってはいけない。何の気なしに手をとってみたが、1〜2頁のトピックごとの読み切り、数々の迫力ある宇宙の写真(オールカラー)、丁寧な想像図とわかりやすく構成され、素人でも一気かつ手軽に読める。
扱っている幅も広い。単に太陽系の惑星や有名恒星の紹介だけで済ませたりせず、星や銀河の一生、宇宙そのもののなりたちなど、宇宙物理学的な背景も説明してくれており、素人には読み応えも十分である。
子どもの頃までは、プラネタリウムに行ったり、星座の話を聞いたり・読んだりした者にとっても、十分に楽しめる1冊であった。その後、知識を深めることはできなかったが、「アンドロメダ銀河」や「ブラックホール」ということばに、いまだに心躍るものがあることに気がついた。三つ子の魂なんとやら、か。
本書は、冥王星が惑星から準惑星に降格された一連の「騒動」の直前に刊行されており、該当パートには「冥王星 不思議な軌道をもつ最遠の惑星」と、タイトルに「惑星」がまだつけられている。その点は要修正部分かもしれないが、冥王星とその衛星カロンとがならぶカラー写真が掲載されており、補ってあまりあると感じた。
*初出:bk1 2006年11月21日
・再掲載にあたり、いくつか文言の修正や改行などを行いました。
・こうした本のほうが現在は出しにくくなっているのでしょうか。「あとはネットで見て」となってしまっているのかもしれません。
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