伊藤忠の卓越した手腕を発揮した元社長丹羽宇一郎と伊丹一橋大学教授とのロング対談集。
日本の代表的な名社長として評判の高い丹羽宇一郎はアメリカ ニューヨークで長く勤務していた。この本を読んでいると、今はトランプが大統領ですこし様子は異なるが、アメリカは魅力があり、世界各国から有能な人材が集まり、企業家として成功する人が多いことがわかる。
「インド人のプログラマーがシリコンバレーに行って、中国人が旗揚げして何かをやっている。シリコンバレーには7000の企業があるが、2000は中国人がやっていて、インド人も2000の企業をやっている。」
まさに、アメリカは世界をひきつける。こういう条件環境が整っている限りアメリカの繁栄は永続するだろうと丹羽が言う。
しかし、どうもしっくりこない。
例えば、あのイーロン マスクだって大赤字を抱えて今は窮地に陥っている。上昇するのもすごいが落ちるのもすごい。天才がワンマンで企業をリードしてゆくというのは大きなリスクを伴う。
私は浜松の企業でずっと勤めたが、すごいと思うのは、全世界規模、あらゆる部門でQC改善運動をして、世界大会を開催して社長表彰を行っていた。鈴木自動車の社長はハンガリーに工場を作った時、しょっちゅう工場にでかけ、労働者と一緒に現場をまわり、一つ、一つ丁寧に指導していたと丹羽は言っている。イーロンマスクはこんなことはしていないだろう。
私は地区で神社氏子代表をしている。神社は何と神社庁に登録しているだけで8万以上も全国にある。未登録や小さい社を含めると20万以上あると言われている。
世界遺産にもなっている青森の遺跡では、16300年前の世界最古の土器や甕が出土しているが、争いのための武器は一切見つからなかった。それが見つかったのは1万年後だそうだ。驚くことにその間争いごとが殆どなかったことを示している。まさに聖徳太子の和を持って尊ぶべしこそ日本人DNAだ。戦後80年、世界には他国へ軍隊を派遣したり、紛争、戦争を起こさなかった国は世界に日本を含めてたった9か国しかないそうだ。
強烈なリーダーを戴くより、社員一丸となって経営を行うことが日本にあっているしその価値はますます重要になってくると思う。
丹羽はアメリカ勤務時代まったく土日も休まなかった。働きつくした。人は仕事で体を壊すことがないと言っている。
ここを読んで、本を放り投げた。
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