ジャンルは何になるのか。
不思議な雰囲気の短編集だった。
面白かったかというと、そうでもないのだが、色んなことを投げかけている内容だつた。
書けなかった小説 という作品が印象深かった。
ある女性がヨドバシカメラで四体のクローンを買うという話し。このクローンは人間のように働くこと・・・就職・・・も可能なのだ。
カルチャーショック という作品は風刺がきいてた。
均一という、顔も何もかも同じの、街も面白みもない均一な建物な世界。たぶん、平等を具現化したものだと思うが、そこの住民が カルチャーショック という僕たちの感覚でいう普通の街に旅行する話し。今は多様性とか、平等化とか言われているが、それをきわめると味気ないものになるという話し。
生存 は荒廃したサバイバルな世界では、すべてが生存確率で評価されるという世界。高学歴や高収入だと生存率が高くAだが、生存率が低いとDとかだと野生生活をしなくてはならないという世界観。
表題作の 信仰 は、信仰詐欺をしようと誘われる女子の話し。彼女はリアリスト。みんながブランドものの食器などを買ったりしても、その原価計算とかしてしまう人。だから詐欺にはかからないが面白みもない。みんなが抱いている幻想にまどわされない。
>>夢とか幻想とか、そういうものに払うお金がまったくなくなったら、人生の楽しみがまったくなくなっちゃうんじゃない?
ということから、脱リアリストになる。
詐欺の宗教をやっている胡散臭い友達に、10万払い嘘のセミナーに参加する話し。
ときどき、宗教とかを信じている人が幸せそうに思うことがないですか。
キリスト教徒とか、本気で天国があるとか思っている人が羨ましいと思うことがありますが、リアリストだと、神の子であるキリストの存在や、神が世界を創造したとか、ダーウィンの進化の話しを知ってたり、天動説なんて間違っていると知っている人からすると嘘くさいとなるのですが、それでも信じて仲間と幸せに暮らしている人を見ると、騙されるのも良いのかもと思うこともあり、この人の場合は、脱リアリスト。ブランドものの食器とかを原価計算とかせずに、普通にありがたがる程度になりたいと考えているみたいです。そういう彼女は滑稽なのですが、そういう気持ちはわかるところもあるのです。
2026 4 15
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