名探偵ポアロは、夜ごとゲームに興じ悪い噂の絶えぬシャイタナ氏のパーティによばれた。
が、ポアロを含め八人の客が二部屋に分れてブリッジに熱中している間に、客間でシャイタナ氏が刺殺された。
しかも、客たちは殺人の前科をもつ者ばかり……
これ、序文があるのですがそれがまた良いです。
探偵小説は競馬に似ていると、よく言われている。勝ちそうな馬だと思って、馬券を買ってみると、レースの結果は正反対。誰も勝つと思っていなかった馬、言い換えれば、負けるにきまっていた馬が勝っている。探偵小説においても、まず犯罪を犯しそうもない人物を疑いさえすればいい。あとは読まなくても十中八、九までその人物が犯人になるのである。
その後に続く文章が
この本の読者には途中であきれて、本を投げ出してもらいたくないから、まえもってご注意申し上げるが、これは絶対に、そういう小説ではない。
なるほど、クリスティーからの助言として受け止めて読み始めると、犯人側はすねに傷を持つ者ばかりだ。
後半になるとポアロシリーズにしては珍しく二転三転するという具合で、私としては「オリエント急行の殺人」の次に面白かったです。
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