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さん
茜
レビュアー:
「京都」という街は、「道」から成る。

京都に暮らし、日本美術研究者として活動する三笠宮家の彬子さまが、寺町通、四条通、河原町通など、歴史を刻む道と街並みの醍醐味を親しみやすい筆致で綴る。 

通りの名にまつわる逸話から、神社仏閣の歴史、地元の人たちの季節折々の暮らしまで、知られざる京都の魅力が詰まった必携の一冊! 

京のまち歩きに役立つ「ちょっと寄り道」や地図を掲載。


「赤と青のガウン オックスフォード留学記」が思いの外良かったのでこちらも手に取りました。

短編という形で、それぞれの京都の道の名前がタイトルになっていて、その道の内容や彬子女王が感じたことを一文字で表してタイトルの上に付けているのが読み終わってから、なるほどなぁと感心してしまった。

例えば一番最初のが、これは実在しないけれど、本の始めであるので起点として、「始 起点の道」と銘打っているのが心憎い。

文章を読まずとも内容を察することができるようにしてタイトルを付けている。

次が「常 寺町通り」となっているのだが、これは寺町通りの紹介と彬子女王の日常を綴っているので常としている。

その通りの名の由来や彬子女王の感じたことや思ったこと、それにちょっとした豆知識的な物を織り込んだ文章はとても楽しい。

寺町通りの項では京都府庁に咲く桜になぞらえて桜守さんに教えてもらったという「桜は木の下に入って見るのが一番美しい」という豆知識。

一般的に花は太陽に向かって咲くのに、桜は下に向かって咲く。からなのだそう。

文章を読むと書いた人の人となりがわかるなどと言うが本当にそうだなと思ってしまった。

彬子女王は皇族だけれども何だか隣に住んでいる気さくなお姉さんのように感じてしまう。

私はどうして京都の道を題材にして書いているのだろうと思っていたら、彬子女王は京都産業大学の教授をしておられるのですね。

そうだよな、皇族とは言え仕事をしなくてはならないんだよなぁと納得。

それから、勉強になったのは「行幸啓」という言葉。

これは「警 下鴨本通り」に出てくるのだけど知らない言葉だったので調べてみると「天皇・皇后両陛下がご一緒に各地へお出かけになること。天皇の外出である「行幸」と、皇后や皇太子等の外出である「行啓」を合わせた言葉。」だと初めて知りました。

あぁ、そうだ皇族であればこういう言葉も使うんだなぁと皇族であることがちらりと垣間見えるのも楽しい。

京都の人にとっては通りの名前と上る・下る、東入ル・西入ルと言うとすぐにわかるんだとか。。。

私にはどうもしっくり来ないのだけれど、それは京都の人にとっては番地みたいなものらしい。

私は北海道民の札幌住みで昔の職業柄で、地域を言われれば頭にその地域が浮かび更に住所を言われれば、頭の地図はズームして、あぁ、あの辺りなんだなと分かるけけれど。そんな感じで京都の人達も通りの名前と上る・下る、東入ル・西入ルと言えば分かるのかなぁと読みながら思いました。

その昔、私は都合で一カ月ほど京都にいたことがあって友達に「しじょう」行こうと言われたんだけど、それは私の頭の中では「市場」で友達には「四条」で笑ってしまった思い出が蘇ったりしました。

どこかで彬子女王に会ったとして彬子ちゃんと呼んでもそのまま受け入れてくれそうな、そんな人柄が滲む本でした。
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茜
 さん本が好き!1級(書評数:427 件)

天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。

初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな

読む本は表紙or題名or興味が沸いた本を選んでいますのでジャンルは雑多です。

暇な時はネット徘徊or読書orゲームしてます。

トライポフォビア^^;

豆腐メンタルです。。。

*過度な書評の誤字脱字の執拗な指摘、書評の文章への指摘は「迷惑行為」ですのでやめてくださいね^^;

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この書評へのコメント

  1. サワコウ2026-03-30 21:51

    僕の友人も京都に住んでいるのですが、住所が区・通り名・どこどこ入ル・町名・番地さらにマンションの何階の何号と、うんざりするほど長いです^^;

  2. 2026-03-31 11:49

    サワコウさん、コメントありがとうございます^^上る・下る、東入ル・西入ルは他の都道府県ではあまり見かけない言い方ですよね。それでわかる京都の人って逆にスゴイなと感心しますw

  3. たけぞう2026-03-31 21:50

    >茜さん
    最新刊の「飼い犬に腹を嚙まれる」も、ものすごくよかったですよ。彬子さまの本を読んでいると、お人柄が伝わってきて幸せな気持ちになりますね。

  4. 2026-03-31 23:25

    たけぞうさん、コメントありがとうございます。彬子女王は皇族としては執筆されているようですね。たけぞうさんのお勧めの最新刊も読みたくなります^^

  5. 風竜胆2026-04-13 19:12

    京都は学生時代6年間(別に留年したわけではありません。大学院修士までいったためです)過ごしたところで懐かしいです。でも土地は懐かしくとも、京都人は懐かしくないですね。同級生は大阪人か名古屋人ばかり。大学の指導教官ににしても鳥取人だったし。京都人は知り合いがほとんどいません。よく聞く、京都人が御所に近いほど威張っているのもナンセンスだと思います。長州の山育ちには、軽蔑の対象ですね。

  6. 2026-04-17 12:41

    風竜胆さん、コメントありがとうございます^^長州という文を見るところではやはり新選組との関係が頭に浮かびますが、それも含めてと言う感じでしょうか?(苦笑 

  7. 風竜胆2026-04-17 14:17

    新選組、一部ではもてはやされているようですが、あれは今で言えば暴力団のようなものです。その位の評価しかありません。長州といっても毛利に対しては別に何の感情もありません。元々広島ですし。大内文化の頃、山口は栄えていました。逆に京都は応仁の乱で荒れ果てていました。京都人が御所に近いところに住んでいる方が威張っているという話を聞くと鼻で笑ってしまいます。京都が世に出れたのは長州人の血の上に成り立っているというのに。

  8. 2026-04-18 14:11

    なるほど、風竜胆さんの京都人があまり好きではない理由が分かりました^^

  9. 風竜胆2026-04-18 15:26

    いや、嫌っているのは、訳の分からない自慢をしている京都人だけですからww まるでラノベに出てくる悪徳貴族のように。彼らは全く功績をあげていないのに、親が爵位が高いというだけで威張っています。付き合ってまともな人なら別に嫌うことはないでしょう。でも大学の同級生に京都人は殆どいませんでしたので、友人になろうにもなれませんでしたwww

  10. miol mor2026-05-12 15:23

    茜さん、楽しく拝読しました。ほかにも多くの通りや大路や小路が出てくるのではないかと想像します。小生は中高、大院と、つごう12年くらい通ったり住んだり、その後も研究会やら何やらで今だに時々京都にご縁があります。月ごとにお甘が変わるのを楽しむ京都人やら、丸太町通あたりに沢山あった(今はない?)古本屋とか、いろんなものを個性豊かに楽しむ人びとも多く、行くたびに発見があります。歳時記的な変化が町から感じられる数少ないところと思います。祗園のあたりは今は外国人だらけで日本人を見ないくらいに変わってしまいました。

  11. 2026-05-13 04:41

    祇園辺りだと一見さんお断りとか今も残っているのでしょうかね?やはり外国人は日本に来るなら京都に行きたがりますよね。私の台湾人の知り合いも京都に行ってみたいと言っていました^^

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