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爽風上々
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1970年に出版された「日本人とユダヤ人」は大ヒットしました。しかしそこに書いてあることは嘘ばかりだという批判の本です。
1970年に出版された「日本人とユダヤ人」は大ヒットとなり社会現象ともなりました。
高度経済成長の最中、経済的には自信をつけてきた日本人が海外から見られる日本人像というものを気にするようになった雰囲気に合致したのでしょう。
しかし、その「日本人論」を引き出すための道具として「ユダヤ人」というものが使われていました。

ユダヤ・キリスト教などが専門の浅見さんにも、この本についての意見を求められることが多く、その内容に疑問を持っていたために困ったことが多かったそうです。
その後さらに目に余る状態となったため、「日本人とユダヤ人」に描かれたユダヤ人像やキリスト教の知識の誤りなどをまとめることとなりました。

本書構成は、第Ⅰ部が「イザヤ・ベンダサン著『日本人とユダヤ人』のまちがい」、第Ⅱ部が「山本ベンダサン氏の教養と論理」、第Ⅲ部「聖書の非常識、または山本七平式聖書の常識」、第Ⅳ部「山本七平式英文和訳の方法」となっています。

「日本人とユダヤ人」は当初は日本生まれのユダヤ人、イザヤ・ベンダサン著となっていましたが、徐々に山本七平の著作であることが明らかとなっていきました。
本書での名称の変化もそれに応じています。

本書の中身は非常に細かく「日本人とユダヤ人」の描写を検討し、ユダヤ教でもキリスト教でもあり得ないようなことがもっともらしく書かれていて、それを元に日本人論を形成していることが示されています。

さらに山本七平がヘブライ語はもとよりギリシア語ラテン語の知識も全くなく、さらに英語の知識もほとんど無いということが論証されています。

そのため、「日本人とユダヤ人」の日本でのヒットを受けて英語版出版となった時には山本本人(ベンダサン本人)の英語ではなく翻訳者を立てての英語版作成となりました。
しかし、その内容は「本当の」ユダヤ人を刺激することのないように、翻訳者が適宜変更したり、章を省いたりと言ったことがされていました。

私も若い時に「日本人とユダヤ人」を読んだことがありますが、その時は素直に受け入れてしまいました。
今となっては恥ずかしい。
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爽風上々
爽風上々 さん本が好き!1級(書評数:2766 件)

小説など心理描写は苦手という、年寄りで、科学や歴史、政治経済などの本に特化したような読書傾向です。
熊本県の片田舎でブラブラしています。
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