ノーサンガー・アベイ【Kindle】



イングランドの田舎の等身大の少女が、初めての恋を成就させるまでを描いたはらはらどきどきの物語。べたな展開とわかっていても、興奮する気持ちは抑えられず、当時の読者たちを共感させたのだろうと想像できます。
イングランドの田舎の中流階級に生まれ育った少女がいかにして恋をし、結婚に至るかを描いた、オースティ…
本が好き! 1級
書評数:413 件
得票数:9072 票
国文科出身の介護支援専門員です。
文学を離れて働く今も、読書はライフワークです。



イングランドの田舎の等身大の少女が、初めての恋を成就させるまでを描いたはらはらどきどきの物語。べたな展開とわかっていても、興奮する気持ちは抑えられず、当時の読者たちを共感させたのだろうと想像できます。
イングランドの田舎の中流階級に生まれ育った少女がいかにして恋をし、結婚に至るかを描いた、オースティ…



静かに家と人を照らす北からの光。ノースライト。建築士の青瀬が建てた最高傑作の家には、なぜか誰も住んでおらず、一脚の椅子だけが置かれていました。その家を軸に、様々な人々の人生に差し込む光が描かれます。
ノースライト。北からの光。悟りを開いたかのように物静かな光。 あなた自身が住みたい家を建てて下さ…




50代後半の村上春樹が、「走ること」を通して描いた人生のメモワール。なるほど。走らない私の人生とも不思議と合致します。私も「フラメンコ」を通して、自身のケアマネジャー人生でも振り返ってみましょうか。
村上作品の読者として、村上春樹が走ることはよく知っていますが、私自身が「走ること」に全く興味がない…




西部戦線異状なし。そう報告する人の耳には決して聞こえるはずのない、まだ20歳の若き兵士の慟哭の声。訴えでも告白でもない、ただの一時代の報告が読者の胸を打ち、兵士たちの恐怖と悲しみを浮かび上がらせます。
海外の戦争文学を読みたいという思いで手に取った本の一冊です。戦場に立っている兵士の日々の出来事の記…




12隻の戦艦群の中で、唯一敗戦まで生き残った長門。しかし長門もその翌年、原水爆実験の標的艦となり、ひっそりと海底へと沈んでいきます。自ら海軍に属した作者が軍艦長門の目を通して日本海軍の歴史を描きます。
戦前の日本で、真に世界の水準に達していたと言われる帝国海軍。軍艦長門は、総計約48万トンの12隻の…




日本とロシア。今も昔も、近くて遠いふたつの国に翻弄された人々は多い。江戸時代、ロシア軍艦によってシベリアへ連れ去られた五郎治。二度も逃亡を企て、帰国への思いを絶やさなかった男の一生を描きます。上下2巻
日本とロシア。その近さと遠さを感じました。今も、昔も。 巻頭には当時の「東北アジア概念図」…




ピコーラが幸せになるには青い眼を手に入れるしかないのだとしたら、それは何と悲しいことでしょう。あまりに憐れなヒロインの運命に、私たちは自分の心の奥底にも潜む残酷な差別意識に気づきます。苦しいことです。
1941年のアメリカ。この物語はフィクションですが、貧しくて醜い少女が白馬の王子様と出会って結ばれ…




遠藤周作が描く究極の悪。女医の仮面をかぶった悪魔の乾いた心は、いかなる罪にも痛みを感じることはない。悪魔が罰せられることのない不条理は、救われなかった善人たちの、もうひとつの不条理を思い起こさせます。
遠藤周作が描いた究極の悪、すなわち悪魔、それがこの小説の主人公である女医です。彼女が手を下す悪の仕…




人間に愛されて進化してきたネコについて、ネコを愛する著者が徹底的に研究しつくした、かなり専門的な本です。私たちが今ネコの幸せのためと信じて行っていることは、ネコの未来のために正しいことなのでしょうか。
タイトルからして、ネコについてのエッセイみたいなものかと思って軽い気持ちで読み始めたところ、予想に…



「島原の乱」を描いたノンフィクション。禁教令の時代、キリスト信仰の復活を求めることが乱の目的であったとする著者。彼らの強さの要因はそこにあるのでしょうか。天草四郎についての言及の少ないのが残念でした。
天草地方への旅行を計画したことから、島原の乱についてノンフィクションで書かれた作品を読んでみたいと…




作者が創作した3人の男たちを主役に、島原の乱が描かれます。関ヶ原で別れ別れになった3人がそれぞれの道を歩み、それぞれの立場で相まみえる島原の地。悩み、戦い、生きる彼等が見出したのは、それぞれの神の姿。
天草地方への旅行を予定していた時に、島原の乱を舞台とした小説を読みたくて手に取った本です。 …



アガサ・クリスティーの超有名な傑作ミステリー。高級寝台列車の中で起きた完全な密室殺人事件。完璧なアリバイ。名探偵ポワロが活躍するありきたりなストーリー。でもわかるはずのない犯人。最高の娯楽小説です。
アガサ・クリスティーの最高傑作と言われるミステリー小説。 殺人事件が起きる。そこにたまたま…




遠野地方に伝わる伝承を記した説話集。不思議で奇妙でちょっと怖い、そんな昔話。語り伝える人にとっては、それはすべて真実なのでしょう。ザシキワラシも川童も天狗も。川童の子を生んだ女がいるというからには。
岩手県遠野を旅する機会があり、それに合わせて柳田国男の『遠野物語』を読みました。遠野地方に伝わる伝…



ミステリーの王道を行くクリスティーの代表作のひとつです。トリックとストーリー性にひかれ、急かされるように読み進めました。犯人を知ってからもう一度読むと、新たな気づきに出会えてまた面白いかもしれません。
クリスティーと言えば、『そして誰もいなくなった』や『オリエント急行殺人事件』、『ABC殺人事件』な…





通り魔による殺人事件は、折り重なる犯罪劇の序章にすぎませんでした。世の中には絶対的な正義も、全てを解決してくれるスーパーマンも存在せず、だからこそ私も、いつ犯罪者となってしまうかもしれない。その恐怖。
新たな作家との素晴らしい出会いがありました。「解説」によると作者はテレビドラマの脚本家であり、本作…




認知症老人と介護する家族の日常を描いた作品。当時に比べ支援制度が充実した現在も、比例して増加し続ける要介護老人。1972年出版の作品は今もリアルに、色あせることなく老いの問題を私たちに突き付けます。
出版は1972年。まだ介護という言葉すらない、介護保険制度ももちろんない、そんな時代の認知症老人と…




沖縄県下の中学生に発令された召集令状。戦って死ぬことを望みながら、米軍の一方的な砲撃の前に、ただ歩き続けるしかない幼い兵士。彼の足跡を辿るだけで、読者はこの悲惨な戦争を存分になめつくすことができます。
昭和20年3月。沖縄県下の中学生に召集令が発令され、3年生以上の生徒は全員が召集令状を受け、鉄血勤…




米軍の俘虜となった作者自身が、収容所での生活を克明に描き綴った作品。無聊を持て余す日々の出来事をただ書くことにより、作者は俘虜たちの思いを読者に委ねました。果たして彼等は本当に生きているのだろうかと。
1945年1月、フィリピンのミンドロ島にて米軍の俘虜となった作者自身の体験を、詳細に綴った作品です…




ウイルスという肉眼では見ることのできない微細な生物の前に、人間は何と無力なことか。地球という巨大な星がもたらす脅威の前に、人間は何と小さな存在なのか。それでもまだ戦争を止めない人類。世界は変わらない。
SFというジャンルは、いつも私に地球とそれを内包する宇宙の大きさ、それと比較した人間のちっぽけさを…



あの時の偶然が変えた人生。死んでいたかもしれない自分。そんな恐怖がホラーという手法で描かれます。太平洋戦争で死んだ大伯父が、墓や夢に現れては変えてゆく運命。火喰鳥は一体何を象徴しているのでしょうか?
あの偶然がなかったら、私は死んでいたかもしれない。あの時違う選択をしていたら、別の人生があったかも…