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ぱせりさん
ぱせり
レビュアー:
トム・ソーヤ―。無鉄砲ではちゃめちゃで、からりと明るい、わんぱく坊主の代名詞みたいだ。けど。
岩波少年文庫100冊マラソン 97・98冊目
★上下巻合わせての感想です


トム・ソーヤ―。これはもはや個人の名前ではなくて、無鉄砲ではちゃめちゃだけど憎めない、そういうわんぱく坊主たちの代名詞みたいだ。
でも、トム。ほんとうは、そこまで無鉄砲でもはちゃめちゃでもない。結構計算高いし、実際あたまがいい。そもそも、いたずらにせよ、冒険にせよ、しっかり計算できなければうまくいくわけないのだろうな、と思う。(ときどき計算がくるってとんでもない失敗するのはご愛敬)


うんさりする塀塗りを、すばらしい塀塗りにしてしまうからくりや、日曜学校の優秀児童の顛末やら、気になる女の子の前でやらかす「見せびらかし」やら、何度も吹き出してしまう。
夜、こっそり家を抜け出しての冒険も、海賊団のキャンプ(期間限定の家出)など、のんびりとした村の風景のなかでは、ちょっと癖はあるものの、牧歌的な刺激、といえないこともなくて、こんな少年時代を過ごすことができたトムたちが、羨ましいくらいだ。
でも、少年の冒険にも限度がある。ついうっかり、殺人事件の場に居合わせてしまって、犯人の顔までみてしまったら、どうしよう。


物語の大団円は素敵だ。
信頼できる人に「トムは将来、偉大な法律家か、偉大な軍人になるだろう」なんて言われて、よかったな、と思いつつ、ちょっと寂しい気持ちになる。忘れていたのだ。トム・ソーヤ―も、いつか大人になること。大人になって、結局そんなふうにそつなくまとまるのか。正直、ちょっとつまらない。
もう少し大人になることなど忘れていようよ。せめてお話のなかでは、まだまだ。
だから、トムの相棒ハックルベリー・フィンの物言いに拍手してしまうのだ。
「おらあ、『みんな』じゃねえし、おらにゃ、あれ(文化的で快適な生活)はがまんできねえんだ。あんなにしばらいちゃって、いやなこった」

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ぱせり
ぱせり さん本が好き!免許皆伝(書評数:1834 件)

いつまでも読み切れない沢山の本が手の届くところにありますように。
ただたのしみのために本を読める日々でありますように。

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この書評へのコメント

  1. 燃えつきた棒2026-04-29 23:41

    ぱせりさん、こんばんは。
    この本は、子供の頃、講談社の「少年少女世界文学全集」で読んで、大好きな本でした。
    レヴューを拝見して、当時のことを懐かしく思い出しました。

  2. ぱせり2026-04-30 07:04

    燃えつきた棒さん、こんにちは。
    子どもの頃の大好きな本。その言葉だけで幸せな気持ちになります。子どもの頃にそばにいてくれた本(読書中の周りのことも含めて)、ほんとうに懐かしいです。

  3. 燃えつきた棒2026-04-30 08:05

    ベッキー・サッチャーの名前は、六十年たった今でも心に残っています。

  4. ぱせり2026-04-30 08:26

    ベッキー・サッチャー! サッチャー!! み、みょうじまで覚えていますか。すごいですー!(読了後一か月もたっていないというのに、もう忘れています)

  5. 燃えつきた棒2026-04-30 09:28

    ひょっとすると、初恋の人だったのかも知れませんね。

  6. No Image

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