ユーモア短編ミステリー小説集。
主人公は元サブレッドで今は引退して牧牧場(マキボクジョウ)で余生を送っている15歳のルイスと同じ15歳で高校1年生の女生徒、牧牧場の娘の陽子。実は、陽子とルイスは互いに会話ができる。また、馬のルイスは関西弁でしゃべる。このルイスと陽子が謎解きをして事件を解決する。
5編のミステリーが収録されている。
真夜中疾走する馬に騎乗する謎の人が係る殺人事件を解決したり、万馬券を獲ったのに窮地に陥った人の謎、大学生殺人とたてがみの関連の謎、盗まれた馬のオブジェ盗難の謎を解いたりするなどのミステリーが展開する。ライトミステリーというわけか、ありふれていて、これぞという謎解きのある作品はない。
万馬券を当てたのに窮地に追い込まれる話、よくある内容だが、強いて言えばこの作品が少し面白かった。
ある日、従業員募集の張り紙をみて藤川という青年が牧牧場に応募してくる。ガソリンスタンドのアルバイト店員をしているのだが100万円の借金をこしらえてしまい返すために働きたいと。しかし、牧場の作業員もガソリンスタンドの店員も給料は同じくらい低い。とても100万円のお金を返すことは困難。
実は、藤川、スタンドのなじみ客で地元の大資産家天童から7000円渡されて、バーチノホシの馬券の購入を依頼される。調べるとバーチノホシは下から2番目の不人気の馬で、こんな馬が一番に入るわけがないと思い、久しぶりのお金を持って、居酒屋で飲みながら競馬中継をみる。ところが、驚くことにこのバーチノホシが一位でゴールに入る。そして配当が14300円。7000円の馬券が100万円に化けた。
そんなお金はとても今の状況では得られない。で、天童に依頼された7000円。馬券は購入していないなんては言うことができない。で、どうする。どこかで読んだことがある内容だ。
それでもこういう話は何回読んでも面白い。
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