「ピッカピカの一年生」といえば、小学館の学年別学習雑誌「小学一年生」のCM。
誰もが一度は目にしたり耳にしたりした学習雑誌「小学一年生」が創刊されたのが、1925年。まさに100年になる。
ちなみに、学年別学習雑誌としては「小学五年生」「小学六年生」が1922年に先行して創刊されていたらしい。
しかし、少子化などの影響もあって、学年別学習雑誌は休刊が相次ぎ、
現在は「小学一年生」だけが刊行を続けている。
そんな「小学一年生」の100年とはどんな時代であり、雑誌はどのように変遷していったかをまとめたのが、
元編集長でもあった野上暁さんの『『小学一年生』100年の現代史』である。
この本を読み終わって思い出したのは、自身の小学生の頃のことだ。
当時町の本屋さんで学習雑誌を定期購読していて、発売日になると本屋さんが家まで宅配してくれていた。
今ではこんなサービスもほとんどないだろうが、子供の頃には毎月決まった日に届く学習雑誌が楽しみだった。
しかも、学年別の学習雑誌だったので、弟の学年分のそれまで読むことができて、
それもまたうれしかった。
こんなふうに思い出させてくれるのは、この本の図版がオールカラーできれいだからだろう。
ちょうど自分が学年別学習雑誌を読み始めた頃から、その中身も漫画であったりテレビの怪獣ものであったりと、
学習よりエンターテイメント性を高めているのがよくわかる。
そして、著者も書いているように、実は100年のうち戦後は80年あるが、
この本では戦前の姿に4割強を割いている。
というのも、児童向けの雑誌でありながら、時の政局に影響されていった事実を書き残しておきたいという
出版人としての矜持を見ることができる一冊でもある。
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