本サイトで書評を書き始めたころから絶えず読み返している本なのだが、書評を書くのを失念していた。最近n回目の読み返しをしたので、どういった本なのか記録しておこうと思う。
本書は、海外で「Bullet Journal(ないしは略称のBUJO)」と呼ばれているノート術を、BUJOを生み出したライダー・キャロル本人がその目的と使い方をわかりやすく説明している本だ。
日本で「ノート術/手帳術」と聞くと、「ほぼ日手帳」が有名だ。しかしあちらはフォーマットが細かく決められており、なんとなく「意識が高い人向け」な印象が付きまとっており敬遠してしまう人も少なくなさそうだ。かくいう私も、「ほぼ日」の手帳を書店でぱらぱらとめくり、決まりごとの多さにげんなりしてしまったくちである。
その点、BUJOは柔軟性の高さが特徴的だ。決まっているのは「目次を作る」「向こう半年の予定を書くページをつくる」「見開きで月の予定を書き込むページをつくる」「毎日のタスク、自分の感情、メモを箇条書き(=Bullet)で記していく」の4点のみ。これらの形式は自由だ。SNSにアップするような凝ったデザインにしてもいいし、自分が見る専用なのだからとシンプルにしてもかまわない。私はもちろん、後者のスタイルをとっている。
ほかにも毎日ルーチンとして取り組むことを記録する「Habit tracker(例:今日の体重の記録)」や、ひとつのトピックに対してまとめて記すページ、「Collection(例:読みたい本リスト)」などをオプションで付けることもできるが、それは個々人で必要に応じて設ければよいので必須ではない。
本書ではBUJOが生まれた経緯も明かされている。筆者が多動性障害(ASD)と診断され、実際に「いま、ここ」のものごとに集中することが難しかったこと、それを自分なりに解決するために生み出されたのがBUJOのメゾットだというのだ。結果として、BUJOは他のノート術よりも強力に、「今、自分にとって大切なこと」を浮かび上がらせ、「大切なことを確実に実行するための補助ツール」として役立つように設計されている。
私は、手持ちのノートをBUJOのメゾットで運用するようになって6年が経つ。時折運用の見直しを行っているが、拡張性の高さが気に入っている。以前は別ノートに記していた「旅行記録」も、BUJOにまとめるようになったことで「一冊でなんでもわかるノート」ができあがった。
また、検索性能の高さもBUJOの強みだ。インデックス機能のおかげで、探したい過去の出来事をすぐに見つけることができる。直近だと、祖父が亡くなった際に祖母が逝去した際の記録を過去のBUJOから探し出し、必要な手続きや所要日程、やるべきことをスムーズに思い出すことができた。
若干の使い方の変更はあれど、6年も使い続けられているのだから私に合っているノート術なのだろう。日々のノート・スケジュール帳の運用に悩んでいる方は、是非一度導入を検討してもらいたいメゾットだ。
(書評執筆日:2025年11月5日)
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