ある時から全巻制覇しようと少しずつ読み進めてきたアルケミスト双書ですが、これが最後の本になりました。
宇宙の中の普遍性を追い求めるアルケミストにとって、その普遍性を数式に表すことができる公式は魔法の呪文に違いない。
学生時代に数学が好きな人は「公式を覚えればいいだけだから簡単」だと言うし、苦手な人は「公式覚えてもどこでどれ使うのかわからない」と言っていた気がする。
数学者ともなればその組み合わせにセンスが必要なのだろう。
というわけでサブタイトルに「重要公式150」とありますが、今のわたしの脳内に公式って何個詰め込まれているかしらと思ったのが最初の感想です。
最初に登場するのは三角形にまつわる公式、ピタゴラスの定理です。
数学の初歩のような定理であり重要なのは間違いないが、実生活でピタゴラスの定理が役に立った記憶はない。
そこから円や楕円、四角形の面積を求める公式と、立体の体積と表面積を求める公式が続きます。
これは公式というほどの用途ではないが、鍋のサイズからシチューの総量を計算する時に使える公式だ。
そして三角法、これも理論は知っていても使ったことはないが、数学で習うより前にホームズの「マスグレイブ家の儀式」で登場したので存在は知っていた。
そこから三角関数や球面三角法、二次方程式と続きます。
指数と鯛数は数学で習ったときには何に使うのか全く分からないままに覚えたが、大学に入って実際に使う機会があってようやく意味が分かった記憶がある。
平均と確率はなんとなくわかってる気になっていると実は意味が違ったりするので面白い。
そして統計という今でも仕事でよく出てくる話のあとは、物理の世界へ。
ケプラーの法則とニュートンの万有引力の法則は、この二人の偉大な科学者のエピソードも交えて本で読んだことがあるが、ここでは法則についてのみ簡単にまとめられている。
エネルギーと運動量、開店とつり合い、単振動といった物理法則のあとは液体と気体の性質についてという化学分野、そして音と光の性質についてと分野が広がっていきます。
電気と電化についてと電磁場についてという工学系の話のあとは再び数学へ。
微分積分と複素数という数学が苦手な人間にはまさしく呪文な話が続く。
最後に円という二次元から球という三次元へ拡張したように、高次元へと発展していく思考の遊びのような概念が説明されていた。
定理を理解し実践できるものこそが最高のアルケミストになるのだろう。
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