伏線十分、どんでん返しあり、ラストは女性刑事も狙われて危機一髪と、読ませる推理小説となっています。
首から下がモルタルで固められた遺体が発見されるところから始まり、猟奇殺人事件として捜査が始まりますが、さらに「トレミー」と名乗る犯人から警察に電話が入ります。対応するのは主人公である新米刑事の如月塔子。ここまでの導入でつかみはOKです。
彼女を含む警視庁捜査1課11係は行きつけの居酒屋「大辺屋」にて、捜査の進展の確認と犯人の正体を推察する「筋読み」を毎日展開します。これがタイトルの殺人分析斑会議となるのですが、この場面はストーリーと問題点の総括になっており、読者にとっても内容確認ができて旨い構成です。翌日、再びトレミーから電話があり、第二の事件の予告がなされ、やはり首から上をモルタルで固められた遺体が発見されます。実は殺害された二人は過去に「略取誘拐事件」の参考人として取り調べを受けていたことが判明します。この事件は未解決のまますでに時効を迎えており、これを恨みに思う「八木沼雅人」が捜査線上に浮かぶのです。
中盤で犯人の目星が付くのですが、八木沼の復讐の矛先はさらに無能な警察へとむけられ、第三の被害者が出るという予告を受けるのです。警察の威信をかけた捜査が繰り広げられるのですが、犯人の方が一枚上手で、最後の最後まで警察を出し抜く展開なのです。そして新米刑事如月にまで犯人の手が伸びて…
本格推理小説要十分の警察小説の登場です。
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