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独醒書屋
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 もう絶対に会えないと思っていた初恋の彼女に、特異な形で再会できた。しかし再びの別れは運命づけられている。
「ラノベを読んでみよう!」と思った。
職業柄「学生にもっと本を読んで欲しい」と願っている。薦めるなら読みやすい“ラノベ”が良いのではないか? であれば「自分でも読んでみよう!」という理由です。
 最初に選んだのがこの本。第19回小説現代長編新人賞 特別賞受賞作で、凪良ゆうさんが絶賛したというので。

 心霊現象が現れるという廃墟の病院。「一生、、、恨むよ」という女の声がするらしい。
 大学で学友たちがそこへ行く相談をしているのを耳にした若梅くんは、気になることがあった。「畦の峠」は実家がある地元で、中学の時にはその病院に入院していたから。もしかしたら、その霊は知り合いかもしれない…。

 若梅くんは、みんなと一緒に廃墟となった病院へ“心霊スポットツアー”に出かけます。そして病室で入院してた頃に仲が良かった小梅ちゃん、その後13歳で亡くなってしまった彼女の霊と出会います。当時、お互いに淡い恋心を抱いていたと思うのだけど、そんな2人の7年ぶりの再会(?)です。
 同行していた牧りりあが気絶してしまいます。気を取り戻した彼女は小梅になっていました。小梅の意思で憑依したのではなく、何かの力で突然に。このことは2人だけの秘密です。

 いつかこの身体は牧に返さなくてはいけない。
心残り、未練がなくなれば成仏できるのだろうか? 2人は小梅がやりたかったことを実現していきます。巨大遊園地に行ってジェットコースターに乗り、「畦の峠」に戻ってお祭りに参加して小梅の両親に会う。小梅が最後まで気にかけていたのは“梅ちゃん”のことでした。

 小梅が消えても、若梅くんはしっかり自分の道を歩んでいったんだろうな。きっとまたどこかで会えると信じて。そんな期待を裏切らない結末でした。

 ラノベってあまり読んでこなかったけど、良かった。転生(憑依)という非現実的な設定だけど、それがかえって登場人物たちの心情を浮き立たせている。気持ちが伝わってくる。
 ラノベも良いなぁって思いました。この本は多くの人に紹介したいし、他のラノベも読んでみようと思います。
 
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独醒書屋
独醒書屋 さん本が好き!1級(書評数:777 件)

 定年後の第2の人生を好きな本に囲まれて過ごしたいと、図書館司書になりました。
 最近は町田そのこさん、青山美智子さん、寺地はるなさん、古内一絵さんなどハートウォーミングな小説をよく読んでいます。

 社会問題や科学、歴史、芸術、心理学にも興味があります。

 特に、激変する未来に「社会がどう変わっていくのか?」ということに関心があって、人工知能と人間の関係、家族関係、医療の進歩、女性の社会進出、未来社会を見据えた教育のあり方に関連する本もよく読みます。

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