小麦、大麦、ライ麦にトウモロコシ、タロにジャガイモ…等々、原材料は様々で、丸いパンに平たいパン、白いパンに黒いパン、柔らかいパンに硬いパンと形も色もいろいろ。
世界には6000種類以上のパンがあるのだそうだ。
大判の絵本のこの本は“各地のパン屋を訪れ、伝統のレシピを試しながら、パン作りの秘密を探る”というコンセプトで描かれている。
大陸や島々の地図にはパンだけでなくその地に生息する生き物たちも描かれていて興味深いし、人々の暮らしぶりや町並みが旅好きの心をくすぐる。
各地の食の今昔に言及されているうえ、地理的には遠い場所で同じようなパンが食べられていることからひもとかれる歴史に言及されていたりもする。
さらにいうと、ただ見せて読ませるだけではない。
作り方も分量しっかり書いてあって、材料も手に入りやすいものになっているので、ページをめくるとお腹がすくだけでなく、無性に作ってみたくなってしまうのだ。
訳者の岡根谷実里さんは“世界の台所探検家”というだけあって、この本を翻訳するにあたっても、実際に作ってレシピを確認してみたそうで、その様子は岡根谷(@m_okaneya)さんのX(旧Twitter)でもレポートされている。
これもXで仕入れた話だが、そういった“検証”の途中で、先住民族マオリのポテトブレッド「レウェナ」の材料が砂糖225gではなく22.5gのはずだという原書の誤記を見つけてしまったのだそうだ(ちなみに225gでも作ってみて、それはそれでケーキのような味だったとか)。
近頃ではすっかりホームベーカリー頼みになってしまって、自分でパンを焼くことがなくなってしまったのだけれど、この本を参考に久々に作ってみようという気になった。
じゃがいもと小麦粉でサワードウスタータを作るところから始める「レウェナ」のお味も気になるが、発酵種作りからはじめるのは少々ハードルが高い。
その点、ソマリアやジブチ、イエメンやイスラエルでも食べられているというラホーなら、フライパンで手軽に出来そうだ、と早速チャレンジしてみることに。
その結果は……。
・
・
・
これが……ねえ。
特別な材料や道具も必要ないし、手順も決して難しくなかったが、完成品がどんなものかよくわかっていなかったために、厚みや焼き加減がわからずに、(なんだかちょっと違う気がする…)と、途中でネット画像を検索するハメに。
できあがったものは塩味がきいてなかなかおいしかったのだが、本来はもっと高温でパリッと焦げ色がつくくらいに焼き上げるもののよう。要リベンジか。
教訓。
食べたことのないものを作るときは、作り始める前に、完成品のイメージをつかんでおくこと!!
この書評へのコメント