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「平和学習」? 辺野古に行くより『13歳からの戦争学』を読めばよかったのに? 「百聞は一見にしかず」ではなく「百見は一読にしかず」でしょうね

1945年生まれの小川和久氏の『13歳からの戦争学』(アスコム)を読みました。

タイトルでピンとくるでしょうが、中学生から分かることを目的にして書かれた「戦争と平和」を考えるための本(一問一答型式)です。

・どうして最近、戦争に関するニュースが増えているのですか?
・そもそも、戦争はなぜ起きるの?
・中国が台湾に攻め込むかもしれないって本当ですか?
・日本も台湾での戦争に参加するのでしょうか?
・トランプ大統領は本当に日本を守る気がありますか?
・日本がスパイ天国というのは本当ですか?
・日本を守るには、もっと軍事力を強化する必要がありますか?
・日本のシーレーン防衛は万全でしょうか?
・憲法9条は変えたほうがいいのでしょうか、変えないほうがいいのでしょうか?
・なぜイスラエルは小国なのに強いのですか?
・アメリカはなぜウクライナ戦争の仲介を行っているのですか?
・イスラエルとガザの紛争はなぜ起きたのでしょうか……。

上記のような「質問」に対して「回答」が寄せられる形での軍事エッセイが綴られています。

この本の奥付は2026年3月10日で、著者の「おわりに」(あとがき)」の日付が2月17日になっていますから、アメリカ&イスラエルのイラン奇襲に関しての問答はありませんが、各種の質問に対する「回答」はバランスよく、しかし、著者ならではのシャープな分析に基づくものがあり、説得力を感じました。
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13歳以上の中高校生はむろんのこと、大学生や社会人や私のような前期高齢者も読んで学べる内容です。私には理系の知識もなく、英文読解力もなく、日本語で書かれた軍事論や国際政治書を読むだけの人間ですが、小川さんの本はいままで何冊か読んで感銘を受けることがしばしばでした。

最近、修学旅行で、安易な反戦運動に高校生を利用しようとした感のある(?)「抗議船」に乗ったばかりに貴重な命を亡くした女子高校生がいました。

「百聞は一見にしかず」とはいえ、高いお金を出して沖縄まで行って、単細胞的な「反戦コース」を「見学」(体験)したところで、本当の意味での「戦争と平和」を感得することは困難だったでしょう。

そんなことをする暇があれば、本書を一冊読めばよかった。「百見は一読にしかず」。それこそ、読書会というか輪読会で、著者の言い分は正しいのか、おかしいのか、論じ合いながら読みあえばよかったのにと思いました。この本、買っても税込1870円です。

小川さんは昨今の国際情勢の厳しさを的確にとらえており、自衛隊の増強にも原則として賛成の立場です。それは「右派市民」的でケシカランという方もいるでしょう。「平和学習」というのならば、公平に「反自衛隊」派の本も一冊選んで、交互に読みあえばいいのではないかと思います。

たとえば、五味川純平氏の『怒り、八つ当たり 何故こうなったのか?』(三一新書)でもいいかもしれません。「軍拡で平和は守れない」と主張しています。でも、かなり古い本で1985年1月に出た本ですから、最近の反自衛隊の本としては、元日本テレビの加藤久晴さんの『異様!テレビの自衛隊迎合──元テレビマンの覚書』(新日本出版社)などもあります。

一方的な立場の本や一方的な立場の宣伝ばかりを未成年者に吹き込もうとするのは、日教組や容共リベラル教師のよくやる手です。かえって、それを反面教師にできる中高校生もいるのですが、「洗脳」されることが多く、教育としては、やはりそれは邪道でしょう。
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「教育に新聞を」という試みもあるようですが、社説を検証するなら、ある同一テーマでは朝日と産経の社説を比較読破するとか、そういうことをするのが教育というものでしょう。

左派のほうに、そうした「多様性」を容認することができず、反左翼的な意見は、「ヘイト」だ、「排外的だ」と決め付け、そんな本を書店に置くなと騒いだりするものです。そんなヘイト本の著者は学校の文化祭に呼ぶなと言われたりします。見苦しいまでの己の偏見や価値観の強要は左派陣営のほうにこそ多いのではないでしょうか。

両者を招き両論を聞けばいいだけの話。両者の本を読めばいいだけ。ノイジィマイノリティが、他の見識ある意見を排除して、自分たちこそが正義だと、のさばるのだけは止してほしいものです。

「統帥権侵犯だ」と騒いだ戦前の空想的軍国主義者と、「憲法9条違反だ」と騒ぐ空想的平和主義者……。私には「同じ顔」にみえてなりません。

では、ごきげんよう。
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みんな本や雑誌が大好き!? さん本が好き!1級(書評数:705 件)

現代史関連の本や雑誌が好きです。そうした本の紹介をしていきたいと思います。皆様の読書の参考、そんな本があるのかとの発見があれば幸いです。

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