rodolfo1さん
レビュアー:
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井口可奈編著の芸人短歌続編。殆んどの芸人さんのネタ動画が既に公開されており、短歌と共に楽しめる作品。
井口可奈編著「芸人短歌2」を読みました。シリーズ2作目であるらしいです。私も時々短歌を作りますが、俳句は到底無理です。あれには季語が必須ですし、17文字の中に一ひねりひねっていないと良い俳句にはならない模様です。その点短歌には季語が無く、口語が自由に使えるなど間口が広いと思います。井口先生によれば、最近短歌を作る芸人さんが増えているんだとか。小説を物する芸人さんも多いですが、どうも小説を書くのは芸人さんにとってもその芸人さんのファンにとっても敷居が高い事のようです。大いに芸人短歌が盛り上がれば良いと思います。
さて、短歌でありますが、一人の芸人さんが5首ほどの短歌を投稿し、井口先生が解釈をつける体裁になっています。それは確かにありがたかった。尖った芸人さん達の短歌はしばしばシュールで、そのまま理解するのは難しいです。芸人さん方はハガキ職人からこの世界に入った人も多く、それが難解さに拍車をかけたのではないかと思います。私はこの本に登場する芸人さんを殆ど知らなかったのでしたが、井口先生はほとんどの芸人さんをご存じで、彼らの芸と短歌の関わりを鋭く論じておられるのには頭が下がりました。
私が印象深く読んだのは、加賀翔さんの、「なにもかも 真似て覚える姪っ子の ママが指輪を外す物真似」でした。一瞬で修羅場を切り取るその凄さは強烈でした。ガクヅケ木田さんの「深夜掃除機かける女の恨み節 お前らくたばれくたばれくたばれ」も秀逸でしたね。深夜滾る女の怨念が美しかった。ナガオサフェスタオカダ岡田さんの「引き出しから冬服猫がいた 白くて細い記憶ついている」は痛ましくも愛らしい短歌でありましたね。なんと岡田さんは井口先生と大学時代コンビを組んでいたんだとか。。。サツマカワRPGさんの短歌はネタと同じで恐怖感満載でした。
大久保八億さんの「ミントちぎれば指にミントの霊は憑き ボタニスト 淡い気味の背後霊」は鮮烈な香りが漂いながらも最後妖しい気配で終わる秀作だったと思いました。本書には珍しい関西芸人さん街裏ぴんくさんの「進め、里奈」連作は色気があって好きでした。全部まとまらないと作品にならないのでここでは紹介しません。本書を買ってお読みください。芍薬アカデミーさんの「仰いでも」連作は最後に秘密が明かされる傑作ではなかったかと思います。ゴー☆ジャス短歌は彼のネタと同様とても分かりやすかったでした。マヂカルラブリー村上さんの「よくあるし、よくあった日」は芸人稼業の一面を切り取ったほのぼのとした良作であったと思いました。
最終章は井口先生による芸人短歌教室です。先生が短歌を指導し、ケビンスさん二人が実際に短歌を作ります。出来栄えは如何なものでしたか。。。この本をきっかけに公開されているそれぞれの芸人さんのネタを始めて見ました。私は東京のお笑いが良くわからないのですが、公開されているネタは短く切り取られているからかもしれませんが、確かに面白かった。本書は登場する芸人さん方の良い宣伝になっただろうと思いました。皆さまもお楽しみください。
さて、短歌でありますが、一人の芸人さんが5首ほどの短歌を投稿し、井口先生が解釈をつける体裁になっています。それは確かにありがたかった。尖った芸人さん達の短歌はしばしばシュールで、そのまま理解するのは難しいです。芸人さん方はハガキ職人からこの世界に入った人も多く、それが難解さに拍車をかけたのではないかと思います。私はこの本に登場する芸人さんを殆ど知らなかったのでしたが、井口先生はほとんどの芸人さんをご存じで、彼らの芸と短歌の関わりを鋭く論じておられるのには頭が下がりました。
私が印象深く読んだのは、加賀翔さんの、「なにもかも 真似て覚える姪っ子の ママが指輪を外す物真似」でした。一瞬で修羅場を切り取るその凄さは強烈でした。ガクヅケ木田さんの「深夜掃除機かける女の恨み節 お前らくたばれくたばれくたばれ」も秀逸でしたね。深夜滾る女の怨念が美しかった。ナガオサフェスタオカダ岡田さんの「引き出しから冬服猫がいた 白くて細い記憶ついている」は痛ましくも愛らしい短歌でありましたね。なんと岡田さんは井口先生と大学時代コンビを組んでいたんだとか。。。サツマカワRPGさんの短歌はネタと同じで恐怖感満載でした。
大久保八億さんの「ミントちぎれば指にミントの霊は憑き ボタニスト 淡い気味の背後霊」は鮮烈な香りが漂いながらも最後妖しい気配で終わる秀作だったと思いました。本書には珍しい関西芸人さん街裏ぴんくさんの「進め、里奈」連作は色気があって好きでした。全部まとまらないと作品にならないのでここでは紹介しません。本書を買ってお読みください。芍薬アカデミーさんの「仰いでも」連作は最後に秘密が明かされる傑作ではなかったかと思います。ゴー☆ジャス短歌は彼のネタと同様とても分かりやすかったでした。マヂカルラブリー村上さんの「よくあるし、よくあった日」は芸人稼業の一面を切り取ったほのぼのとした良作であったと思いました。
最終章は井口先生による芸人短歌教室です。先生が短歌を指導し、ケビンスさん二人が実際に短歌を作ります。出来栄えは如何なものでしたか。。。この本をきっかけに公開されているそれぞれの芸人さんのネタを始めて見ました。私は東京のお笑いが良くわからないのですが、公開されているネタは短く切り取られているからかもしれませんが、確かに面白かった。本書は登場する芸人さん方の良い宣伝になっただろうと思いました。皆さまもお楽しみください。
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- 出版社:笠間書院
- ページ数:0
- ISBN:9784305710666
- 発売日:2025年12月09日
- 価格:2200円
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